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お金を貯めて、人生を豊かに生きるヒントを提供する当サイトの管理人「ぱんぱんぱぱ」です。
さて、日本郵便では、2017年6月1日より、はがきの郵便代を実に23年ぶりに値上げすることとなりました。(2014年に51円→52円は、消費税増税に基づくもので値上げではありません。)
52円が62円と10円の値上げです。
ただし年賀状に限っては従来のまま52円に据え置くという二重価格となります。
リンク元:日本郵便
これまでもはがき離れが顕著となっていましたが、今回の値上げで、個人のはがき離れが決定的となるのは、まず間違いのないところです。
日本郵便では、値上げ効果により300億円の収入増を見込んでいるとのことですが、見通しは大変甘いと言わざるを得ないし、国民に大きな負担をかけることになります。
たかが10円ですが、されど10円です。郵便はがき10円値上げに対する対処法について考えてみます。
- 1 はがき代が安いカラクリ
- 2 郵便はがき値上げによる国民生活の影響
- 3 郵便はがき値上げによる個人の対処法
- 4 年賀状は値上げしないけれど
- 5 年賀状は8年連続で毎年減っている現実
- 6 わたしたちにできること
- 7 個人的な結論
1 はがき代が安いカラクリ
同じ料金で、全国津々浦々に届く郵便はがきや封筒は、日本が世界に誇る郵便システムです。
わずか62円で、確実に届くことを考えれば、宅急便や宅配便と比較しても破格の価格であるといえます。
日本郵便の立場からすると、今までが安すぎて、赤字事業なので値上げという論理です。
しかし、国民に確実に郵便物を届ける郵政制度は、国家の管理する独占業務であることから、多額の税金投入によって成り立ってきたものであり、その一部を国民が負担していたということが正しい見方です。
あまり知られていないことですが、物価の優等生といわれる牛乳や卵も、実は多額の税金の投入によって、安価が維持されています。
だからこそ、何十年も200円前後で食べることができる仕組みとなっています。一種の配給制度のようなものです。
郵便はがきの値上げは、医療費負担や介護保険料値上げや国民年金保険値上げと同様に、制度維持のため受益者である国民に痛みを強いるものです。
2 郵便はがき値上げによる国民生活の影響
一番の影響は、企業の営業戦略です。
企業は一度取引関係をむすんだ顧客は、手放したくないお得意さんです。
なんとか取引を続けようとして引き留める方法がDM(ダイレクトメール)です。無論インターネットやLINEなどによる方法もありますが、はがきや手紙の効果は、絶大で電子媒体の比ではないそうです。
以前なじみの小料理屋があって、定期的に女将さんの達筆で、四季折々の料理でお待ちしていますとDMが来ると、心が動かされ、たまらず通ったものでした。
はがきそれも肉筆には、人を動かす効果があることは、まず間違いありません。
自宅には毎日のようにたくさんのDMが届くかと思います。
これら営業戦略が、郵便はがき19%値上げにより、もろに影響を被ることとなります。
企業側は、将来的には価格転嫁に移行せざるを得なくなります。
つまり値上げです。
値上げに対しては、値上げを甘受する、購入やサービスを止める、代替を利用する方法しか対処方法はありません。
ほとんどの場合は、値上げを甘受して、引き続き購入やサービスを受けるのが現実ではないでしょうか。
値上げで痛みを受けるのは、いつも市民です。
3 郵便はがき値上げによる個人の対処法
一方、私的なはがきの使い方というと、すでに日常生活において郵便はがきの役割は終わったといわざるを得ません。
いわゆるオワコンです。
管理人も、郵便はがきは年賀状以外使うことは、この10数年ありません。
子供が小さかったときは、子供の写真をはがきに印刷し、実家に定期的に郵送していました。
実家の両親が、孫の写真を見るのはとてもうれしかったようで、また、親との絆ともなり、定期的に送っていました。
しかし、インターネットの普及により、メール添付で瞬間的に送ることができる時代となり、いつの間にか郵便はがきを使うことは無くなりました。
4 年賀状は値上げしないけれど
次の世代はもっと深刻です。
完全なはがき離れ、年賀状離れです。
我が家には2人の娘がいますが、昨年の年賀状は数枚しか書きませんでした。
それも親である私と大ゲンカの末にです。
この兆しは中学校に入ってから顕著となり、高校生となって決定的となりました。
衝撃を受けたのは、高校生の娘がはがきの書き方がわからなかったことです。
それまで、宛名は、私がパソコンで印刷していたので、娘は裏面だけ書けば、自動的に年賀状が届くと思っていました。
それを知ってからは、年賀状を宛名を含めて自分でデザインし、自分で書くようにさせようとしましたが、面倒くさいと書かなくなってしまいました。
いくら書け!といっても、LINEがあるから書かない!年賀状を書く意味がない!と主張します。
ふだんは素直な娘も、こと年賀状のこととなるとムキになって、書く書かないの攻防をこの数年繰り返して、現在に至っています。中学生の妹も同じです。
いくら年賀状を値上げをしなくとも、年賀状文化そのものが、もはやオワコンに近づいているのは間違いありません。
5 年賀状は8年連続で毎年減っている現実
引用先:読売新聞
年賀状を出さないのは、我が家に限ったことではありません。
全国的にも減少しており、平成4年の44.6億枚をピークに、平成17年は約30億枚にまで減少しています。
25年で4割の減少です。
確実に年賀状文化が、終焉に近づいていることをグラフは示しています。
6 わたしたちにできること
10円も値上がりしたから、はがきを出すのを止めようとか年賀状を出すのを止めようということを主張するつもりは一切ありません。
すでにみなさんご存知の通り、現在私たちは、インターネット革命とも呼ぶべき時代を生きています。
これまで固定価値観のあった分野が、次々と崩壊し、新たなサービスが生まれています。
年賀状一つとっても、以前は印刷会社に発注し、刷ってもらうのが一般的であったのが、今では、家庭用のプリンターでしかも、クラウド上のソフトを使って簡単に印刷できる時代となりました。
年賀状ソフトも購入する必要がなくなり、印刷屋や写真屋に発注することもなくなりました。
この結果、年賀状ソフト会社は消滅し、印刷屋や写真屋もすごい勢いで消えていっています。
年賀状の歴史は、実は明治初期の1873年の郵便制度導入からですので、まだ150年もありません。
インターネット取引の爆発的な増加で、物流機能はパンク状態であることは周知のとおりです。
こうした中、形式的な年賀状、暑中見舞い、寒中見舞いなどで、出せば出すほど赤字となるはがきを出し続ける必要があるのか、はなはだ疑問です。
伝統とか文化というものは、次の時代を受け継ぐ世代が考えるものであり押し付けるものではないということを、はがき代10円値上げで痛感しました。
7 個人的な結論
以上の考えに至り、私自身の価値観を娘たちに押し付けていたことを反省しました。
娘たちには詫びることとしました。
私も今年の年賀状は、まずは半分にします。
いわゆる断舎利です。
(断捨離は商標なので一般に使えないらしいです。)
これで、年末の郵便はがき代とプリンターインク代と莫大な労力を半減できます。
浮かしたお金で、前々から考えていた三段重ねのおせち料理を購入しようかと思います。
それでは