最終更新 2019.3.18
原文を尊重し、2017/08/12時点の状況であることをご了承ください。
ようこそ(^o^)丿
お金を貯めることを通じて、人生を豊かに生きるヒントを考える当サイトの管理人「ぱんぱんぱぱ」です。
さて、2017年8月12日、北朝鮮が、グアムを狙って中距離戦略弾道ロケット「火星12」4発を同時に発射する計画を検討していると報道しています。
この報道にカチンときたトランプ大統領は、もしも飛ばしたら必ず北朝鮮を炎と怒りを生じさせてやると発言して、いよいよ戦争か?という懸念まで出てきています。
すわ世界核戦争か?
不安や懸念が現実的なものとなっています。
この不安や懸念にいち早く反応したのが株式チャートです。
ニューヨークダウ平均株価は、1週間で400ドル近く下落しています。
(引用:Yahooファイナンス)
世界的にも、同時株安が進行しています。
こうした中、例年日本の株は、夏枯れ相場を迎え、パッとしていません。
夏枯れ相場に買いはなしといわれ、国民行事のお盆休みになると、株式相場への関心が一気になくなるからです。
こうした中、IT企業の優等生であり、誰もがご存知のカカクドットコム、クックパッド、ぐるナビなどがものすごい勢いで下落しています。
これは株式投資の千載一遇のチャンスか、それとも地獄行きか?
株式に興味がなくとも、これらIT企業にお世話になっている方は多いと思います。
本日は、クックパッド(2193)について記事にしました。
株式に興味のない方も、ぜひご一読ください。株式はまさに人間ドラマです。
- 1 クックパッド(2193)とは
- 2 クックパッドのビジネスモデル
- 3 クックパッド株価が暴落
- 4 クックパッド株暴落の原因 その1 執行部の確執
- 5 クックパッド株暴落の原因 その2 ライバル企業の出現
- 6 まとめ
1 クックパッド(2193)とは
ご存知、インターネット料理レシピ専門サイトの最大手企業です。1998年に創設されました。
みなさんもお世話になっている人は多いのではないでしょうか。
管理人は、妻が帰りが遅いので、基本料理は私が行っています。(泣)
毎日のメニューともなると、さすがに飽きたの大合唱が、娘たちはもちろんのこと、疲れて帰ってくる妻からも批判を浴びることがあります。
だったら自分で作れ!この野郎!といいたくなります・・・。(泣)
時間がないときに大助かりなのが、クックパッドの料理レシピです。
とにかく早く安く作りたいときは最適で、見よう見まねで作っても、料理をおいしく作ることができます。
2 クックパッドのビジネスモデル
クックパッドのビジネスモデルは、有料会員の会費とサイトの広告料です。
年間利用者数 6,327万人(2016年12月期)
海外年間利用者数 3,529万人
プレミアム会員数 193.8万人
レシピ数 273万品
と、他の追随を許さないインターネットレシピ業の巨人です。
月380円のプレミアム会員になると、273万品の検索保存や料理研究家のレシピが見れる上、400冊以上の料理本も見ることができることから、お得感があり、193.8万人もの会員が加入しています。
単純計算すれば、380円×12月×193.8万人=88億2,360万円が、毎年度確実に転がり込んできます。
人間は食べなければ生きてはいけません。
そこに着目したクックパッドのストックビジネスは、まさに先見の明があったとしかいいようがありません。
海外にも進出し、順風満帆といえる企業です。
3 クックパッド株価が暴落
ところが、誰もが順風満帆と見ていたクックパッドの株式が昨年1月から長期暴落中です。
特に2017.8.10には今年最安値をつけました。
お盆の連休前に893円の株価が805円と88円(-9.85%)も下落し、今年最安値を更新しました。
東証一部上場株式下落率第11位です。
これはとても北朝鮮とアメリカの戦争の可能性とは異質です。
これで驚いてはいけません。
2016年1月まで、クックパッドは順調に株価を切り上げ、2,500円が定着していたからです。
わずか1年と8ヶ月で2,500円から800円と下落率は約68%にも達しています。
もしも、1,000株2,500円で買っていたら、170万円の損失を抱えている状況です。
一体、順風満帆なストックビジネスモデルを構築したクックパッド何があったというのでしょうか?
ちなみに管理人は、震災直後からクックパッドに関心を寄せていました。
2011年に東証一部に上場したからです。
株価は泣かず飛ばずで、400円から600円を行ったり来たりしていて、IT株の評価は低いなあと思っていました。
ところが2013年1月アベノミクスが始まるや、たちまちのうちにチャートの通りとなりました。
400円で買っていれば、株価は6倍で、200万円は儲かっていたなあと今でも悔いが残っています・・・。
本当ヘタレ親父です・・・。
その株価が、今では803円です。アベノミクス前よりはまだ高いですが、業績は右肩上がりなのにここまで下落する株はそうはありません。
なぜなのでしょうか?
4 クックパッド株暴落の原因 その1 執行部の確執
クックパッド株の暴落の引き金を引いたのは、クックパッド創業者佐野陽光氏です。
佐野氏は、クックパッドの株式の実に43.5%を所有しており、カカクドットコムの社長であったIT企業の寵児穐田(あきた)誉輝氏を社長に招きいれました。
クックパッドの業績を急激に伸ばし、株価を引き上げたのも穐田社長の功績が大といわれており、創業者の佐野氏は、それが不満だったといわれています。
同社は19日、創業者で株式の43.5%を持つ佐野陽光取締役から株主提案を受けたと発表。
佐野氏は今年3月の株主総会で、穐田誉輝社長を含む全取締役(佐野氏は除く)の交代を求めているという。多角化などを巡る路線の対立が背景にあるもよう。
日経新聞の報道によると、穐田社長は多角化に向け、家計簿アプリの会社への出資や式場口コミサイト運営会社の買収を進めているが、これに対し「食」中心の成長を目指す佐野氏は不満だったとみられる。
そして、2017.3.23に開催された株主総会で、穐田社長は解任されました。
後任には、コンサル業の岩田氏が社長につきました。
穐田誉輝氏は、日本最高のベンチャーキャピタル投資家として知られています。
現在は、オウチーノ(6084)やみんなのウェディング(3685)に関わっており、穐田社長を慕うクックパッドの社員の大半がクックパッドを辞め、これら企業に移りました。
発想としては、クックパッドと同じストックビジネスです。
クックパッドは所詮佐野社長という創業者の思い通りにしかならないワンマン企業であること、ITの中心となる開発者の大半がクックパッドを去ったことが、業績の長期低迷となるという思惑で、株価が下落したと考えられます。
証券会社の株価予想でも、お家騒動を業績悪化と見て、750円(いちよし証券)とつけた予想が当たり、話題ともなりました。
事故は買い、事件は売りという株式の格言があります。
まさに今回の一方的な社長解任は、ワンマンオーナーの息がかかった執行部で決めた忖度であり、株主無視の解任劇でした。
よほどの業績を上げて、不信感を取り除かなければ、株価浮上は厳しいと思います。
5 クックパッド株暴落の原因 その2 ライバル企業の出現
こうしたお家騒動を見てか、クックパッドを脅かすスマホ専門のレシピ動画提供企業が出現し、現在大人気です。
DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)とkurashiru(クラシル)です。
どちらのサイトも、短い動画をスマホで見れるというコンセプトが受けて大人気です。
ついにクックパッドを脅かす存在が現れたということが、クックパッドのストックビジネスが悪化するのではないかと見ている向きもあります。
クックパッドのプレミアム会員は順調に増加してきました。
しかし、2017年第一四半期195.8万人が、2017年第二四半期193.8万人と初めて2万人も減少しました。
380円×12月×2万人=9,120万円の減少です。
こういった先行き不透明感も株価下落の一因と考えられています。
もうひとつは積極的な海外展開です。
確かに海外利用者は3,529万人に達していますが、どのくらい有料会員になってくれるかは不透明です。
海外のレシピは、ハラル食など宗教に関わる禁忌メニューがあり、間違ってレシピ掲載などしたら、その損失は計り知れません。
6 まとめ
いかがでしたか。
株式は銭ゲバのやるものと思いの方もいらっしゃるでしょうが、まさに人間ドラマではないでしょうか。
明日を夢見て、さまざまな人間の思惑が交錯し、それに応じて株価は上下します。
さっぱり儲かってはいませんが、株式は本当におもしろいです。
なお、穐田誉輝氏は、先日女優菊川怜さんと結婚したことで話題にもなりました。
ブログに愛と真の情報を
それでは