最終更新 2021.4.29
当記事は、2017年9月7日時点での記事です。アーカイブとしてお楽しみください。
ようこそ(^^)/
人生を豊かに生きるためには、健康とお金がとても大切と考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、半年後の世界を先読みするといわれる株式市場が、変調しています。
理由はいわずもがな「ならずもの国家」の北朝鮮の不穏な動きのためです。
戦争関連株は、連日暴騰しており、薄っすらと戦争突入を先読みしているようで、とても怖いです。
また、9月中に行われる日本郵政株の第二次売却も大変な話題となると思います。
しかし、慎重に判断しなければなりません。
それはちょうど30年前の1987年、バブル突入前夜のNTT株式売却により、国民にたくさんの不幸を撒き散らした二の舞になる可能性があるからです。
日本郵政株を買うべきかどうかについて、1987年のNTT株売却を振り返り、考えてみます。
- 1 2015年11月 日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命上場
- 2 日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の持ち株主
- 3 2017年9月に追加売却
- 4 1987年NTT上場の際と酷似する悪夢
- 5 日本郵政の業績は申し分ないが・・・
- 6 まとめ
1 2015年11月 日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命上場
日本郵政(6178)とは、日本郵便、ゆうちょ銀行(7182)、かんぽ生命(7181)3社の持ち株会社です。
ご存知のとおり、郵政民営化により、2015年11月9日に東証一部に3社が上場し、連日株価が最高値を更新したことは記憶に新しいところと思います。
(引用:ヤフーファイナンス以下同じ)
新規上場時には、テレビ報道され、購入した人が満面の笑みを浮かべていた姿を私は危惧していました。
早く売れ!売らないと地獄が待っているぞ!
日本郵政 公募価格1400円→初値1631円
ゆうちょ銀行 公募価格1450円→初値1689円
かんぽ生命 公募価格2200円→初値2929円
2017.9.6終値
日本郵政 1306円 最高値1999円
ゆうちょ銀行 1353円 最高値1823円
かんぽ生命 2274円 最高値4120円
三社ともほぼ公募価格前後の価格であり、最高値よりも大きく値を下げて、この2年間ほとんど株価が動いていません。
上場直後に高値掴みしてしまった人たちは、さぞかしつらい思いをしているでしょうが、追い討ちをかけるように政府による第二次売却です。
しかし、これは30年前のNTT株売却のときとまったく同じです。
2 日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の持ち株主
ご存知のとおり郵便は郵政省がサービスを独占していました。
小泉内閣のときに郵政民営化により、新たに日本郵政を持ち株会社とした日本郵便とゆうちょ銀行とかんぽ生命が誕生しました。
これまで、政府機関であったことから、100%の株式を財務省が持っていました。
財務省が持っていた株式を2015年11月9日に市場に売り出しました。
その後三社は、自社株買いも行いました。
現在の株主構成は次のとおりです。
日本郵政 財務省80.5%
日本郵便 日本郵政100%
ゆうちょ銀行 日本郵政74.2%
かんぽ生命 日本郵政89%
政府は、2020年までに日本郵政の持ち株比率を50%以下にすることを決定しています。
3 2017年9月に追加売却
政府は日本郵政株を2017年9月に1兆円分追加売却し、復興財源とすることを決定しています。
売却により、約2倍の株式が市場に流通することとなれば、需給バランスが崩れて株価が下落するおそれがあります。
第1回の売却で、政府は1兆4千億円の売却益を得ました。
政府は2020年までに日本郵政株を50%売却し、計4兆円の資金を確保する皮算用を描いています。
つまり今後流通している株式が、4倍に増えることを意味しています。
流通する株式が増えるほど株価は下落します。
日本郵政関係の株式を持っている人は、注意深く見守り、果敢な対応をとる必要があります。
4 1987年NTT上場の際と酷似する悪夢
1987年2月、政府はNTT民営化により保有株式を119万7000円で売り出しました。
4月には318万円という値をつけ、当時まだ20代の私には、株式を買うお金などなく、悔しい思いで、NTT株フィーバーを眺めていました。
後輩が買ってすぐに売却し、200万円儲けた話を聞かされた時は、くやしくて、そのときから新聞で必ず株価を見るようになりました。
今はネットで簡単に株価を検索できる時代となりましたが、朝刊で株価を見るワクワク感は、ネットではあまり感じません。
政府は続けざまに第二次、第三次売却を始めます。
第二次売り出し価格は、なんと255万円でした。
しかし、当時は誰もがNTT株は持っていれば500万円になると喧伝され、競って買いました。
私の勤める職場にも証券レディが昼休みになると押し寄せ、先輩たちを盛んに勧誘していた姿が忘れられません。(怒)
何人かの先輩たちは、喜んで購入しました。
しかし、購入後現在に至るまで、NTT株は約30年間一度も購入価格を超えたことはありません。
おそらくは地獄の日々だったでしょう。
すぐに株価は1/5の40万円台まで下がり続けたからです・・・。
放出すれば、当然株式の希薄化が始まります。
第三次売り出し価格は、190万円です。
その後2003年には49万円にまで下落し、それが10年以上続きました。
255万円で購入した人の株価は、1/5にまで下落しました。
業績は悪くないのに、株式の供給数が多いがための悲劇です。
当時は国家的詐欺とまでいわれました。
NTT株は、2009年に1株を100株にし、2015年に1株を2株に分割しました。
NTT株は、分割前の株価に換算すると、現在104万6,000円です。
30年前の公募価格(119万7000円)にようやく戻りつつあります。
つまり、NTT株は30年かかってようやく公募価格に戻ることができつつあるということです。
無論、第二次売却価格の255万円にははるかに及びません。
第二次売却で購入した先輩方は、インカムゲインをのぞいて、まだ150万円ほど損しています。
生きていますか・・・。
5 日本郵政の業績は申し分ないが・・・
ご覧のとおり、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命いずれも配当は良く、インカムゲインが期待できます。
1000株を10年持っていれば、インカムゲイン(配当益)が50万円から64万円になるのも魅力的です。
日本郵政 配当50円(配当率3.83%)
ゆうちょ銀行 配当50円(配当率3.7%)
かんぽ生命 配当64円(配当率2.81%)
しかし、NTT株の売却による30年間のロストタイムを考えると、キャピタルゲインはあまり期待できないかもしれません。
6 まとめ
この9月に、日本郵政株が、第二次売却される予定となっています。
買いか売りかと考えたとき、管理人はどうしても30年前のNTT株の悪夢を思い出します。
しかし、何があるかはわからないのが、株式投資の世界です。
上がるか下がるかは誰もわかりません。
株価は市場に聞け!という格言まであります。
株式投資は自己責任でお願いします。
ブログに愛と真の情報を
それでは