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ピノやヴィエネッタ値上げにみるアイスクリームが食べられなくなる日

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ようこそ(^o^)丿

お金を貯めることを通じて、人生を豊かに生きるヒントをアツく語る当サイトの管理人「ぱんぱんぱぱ」です。

さて、唐突ですが、管理人はアイスクリームが大好きです。

それでなくともBMIが標準を超えているので、カロリーたっぷりのアイスクリームは禁じ手ですが、ついヴィエネッタやレディーボーデンに手を出してしまいます。

私事ですが、30年以上前、六本木に初めてできたハーゲンダッツ開店7日目に当時付き合っていた彼女と食べに行ったのは、妻には内緒です。(^^ゞ

さて、そんなアイスクリームの世界にも値上げの魔手が延びてきました。

悪夢の値上げに対抗する術はないのか、考えてみます。

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1 悲報 森永「ピノ」と「ヴィエネッタ」が来年3月についに値上げ

新聞で「ピノ」と「ヴィエネッタ」値上げの記事を見たときには、思わず「エッ!」と声が出てしまいました。

森永乳業は1日、「ビエネッタ バニラ」などファミリー向けアイスクリーム4商品を来年3月の出荷分から10%値上げすると発表した。

他に値上げされるのは、「ビエネッタ ティラミス」「ピノ チョコアソート(24粒入り)」「PARM アーモンド&チョコレート(6本入り)」。いずれも希望小売価格が500円(税抜き)から550円(同)に上がる。

digital.asahi.com

たかが50円ぼっちに大の大人が騒ぐなよなといわないでください。

こうした値上げは、じわじわと物価を押し上げていく予兆です。

なにしろヴィエネッタは1983年発売以来、なんと34年ぶりの初めての値上げだそうです。

より深刻さをうかがわせています。

アイスクリーム全般に値上がりが波及していかないことを祈るばかりです。

ですが、今回の値上げは、円高で海外からの脱脂粉乳は安く輸入できるし、脱脂粉乳も世界的にダブついているはずです。

???

今回の値上げには、食料自給率の低い我が国の宿命が隠されています。

2 値上げの最大の理由は、乳原料不足

値上げの最大の理由です。

現在、バターや脱脂粉乳が世界的に品不足になっています。
特に今回はアイスクリームやヨーグルトの原料となる脱脂粉乳の不足です。

昨今、世界的な食糧需要の増加や経済状況の変動などの影響から、弊社アイスクリーム商品の主原料である乳原料や包装資材の価格高騰に加え、物流費なども上昇しております。

www.nhk.or.jp

今回は脱脂粉乳です。

バターや脱脂粉乳などの乳製品は農林水産省が一元的に輸入しているのですが、今年度の脱脂粉乳の輸入枠を、これまでの1万3000トンから、2.6倍に当たる3万4000トンにすることを、先月発表しました。

脱脂粉乳は、牛乳を原料に脂肪分を抜いて乾燥して作ります。

脂肪含量が低いので、常温で3年保存できるため、菓子や食品原料として広く使われています。

特に最近はヨーグルトなどの発酵乳の原料やアイスクリームの原料として使われています。

この食品原料として欠かせない脱脂粉乳が世界的な品不足に陥っています?

3 脱脂粉乳不足は、EU生乳クォーター制度廃止が原因

冒頭で脱脂粉乳は世界的にダブついているといいました。

お前おかしいんじゃねえか!

と批判するのはもう少し読んでからにしてください。( ゚Д゚)

EUは乳製品の世界生産の2割を占める輸出大国であり、乳製品の価格決定権を持っています。

さすがは騎馬民族の末裔、ハイジの世界です。

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しかし、EUはたくさんのヨーロッパの国々の集合体であるため、それぞれの国ごとにさまざまな考え方を持っています。

昨年イギリスがEUから離脱したのも同じ理由からです。

EUは、これまで乳製品の価格を維持するため、乳牛の生産調整を行い、高めに価格をコントロールする戦略をとってきました。

しかし、EUを構成する国の中には、もっと乳製品を生産したい国もあり、長年利害関係が対立していました。

そして、2015年ついに生産調整を意味する生乳クォーター制度を廃止しました。

喜んだのはアイルランドやオランダなどの酪農国です。

あまり知られていませんが、アイルランドやオランダは、EUの中でも生乳生産トップ7に入る酪農国です。

アイルランドやオランダは、早速生乳の大増産に入りました。

ところが、以前と違い、世界の経済事情は一変していました。

大口の輸出先であったロシアがウクライナクリミア半島を実効支配したことにより、EUはロシアへの生乳輸出禁止措置を取り続けています。(2017.12.4現在)

また、一方の大口の輸出先であった中国も経済減速と自国内での生乳鮮度志向が高まり、輸出が大きく減少しています。

残ったのは生産過剰です。

バターや脱脂粉乳などの価格が暴落しました。

2年前バター不足が深刻な問題となりましたが、一変して供給過剰に陥ります。

そこで、EUの酪農家は一気に生産調整を進めます。

その結果が、現在の脱脂粉乳の品不足にとつながるわけです。

何とも激しすぎる供給の変動です。

www.recordchina.co.jp

4 我が国は食糧を海外に依存しなければならない宿命を持った国

国産の脱脂粉乳を使えばいいじゃん!

牛乳は自給率100%じゃねえか!

と思われるかと思います。

確かに牛乳は自給率100%です。

最近まで本州の酪農を守るため、北海道産の牛乳の出荷は規制していたほどです。

しかし、乳牛の餌となるとうもろこしとなると話は別です。

飼料のほとんどは、輸入に頼っているのが我が国です。

自給率を飼料まで遡ってはじき出すのが、カロリーベースの自給率といいます。

我が国の食糧自給率はカロリーベースで38%に過ぎません。

牛乳や卵は自給率100%ですが、その飼料であるトウモロコシなどは輸入に頼っているため、実際に輸入物と同じです。

我が国は狭い国土の中に1億2千万人が暮らしています。
国内で食糧を自給することは不可能です。

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(引用:農林水産省HP)

また、世界中の先進国で、我が国ほど食糧自給率の低い国はありません。

我が国の食料自給率は、主要先進国で一番低く、エネルギーと並んで、我が国の最大のアキレス腱となっています。

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(引用:農林水産省HP)

また、国内に目を向けても、昨今は肉牛の需要が高まっていて、儲からない乳牛の酪農家は減少の一途です。

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そのため生乳も減少傾向にあり、国内原料だけでアイスクリームなど乳製品をまかなうことは不可能です。

さらに最近は、世界最大の人口を抱える中国も、健康食品がブームとなり、ヨーグルトの人気が高まっています。

一時的な経済事情で、輸入は減りましたが、今後脱脂粉乳の需要は高まることが予想されており、こうしたことを見込んで、たとえ今後EUが増産に出ようとしても、乳製品の価格は高まる一方だと考えられます。

これが脱脂粉乳が値上がって品不足となっている原因です。

さらには円高による燃料の高騰や慢性的な人員不足による人件費の高騰も値上げの原因です。

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5 我々消費者にできること

 このニュースを聞いて、管理人は行動を起こしました。

さんまの缶詰が、2017年1月出荷分より上がる報道を受け、コツコツと購入している作戦と同じです。(^^;

www.panpanpapa.com

 早速、ピノを8個ほど買占めしてきました。

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しかし、妻が激怒しました・・・。

冷凍庫一杯になって、入らないじゃない!

冷凍冷蔵庫は、妻にとってのセルフBOXです。

こればかりは、妻の好きなようにさせないと怒り爆発となってしまいます。

買占めができないとなると、選択肢はアイスクリームを作るか食べないかのどちらかです。

子供が小さいときに使ったアイスクリーマーを思い出しました!

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今回は時間がないので作れませんでしたが、いつか作ったときに報告したいと思います。

後は食べない選択肢・・・。

無理です。

50円高くてもお金を出してしまうかもしれません・・・。

6 まとめ

いかがでしたか。

アイスクリームひとつとっても、グローバリズムの中で我が国は翻弄されていることがご理解いただけたでしょうか。

我が国は資源のない国です。

今日まで食べていたからといって明日食べることができる保証は、どこにもありません。

ひょっとして、明日からアイスクリームが食べられなくなる可能性さえあります。

管理人は若い頃は登山が好きで、一泊二泊の登山をするとアイスクリームが恋しくて恋しくて、登山の肉体的な苦痛よりも精神的な苦痛の方が耐えられなかった思い出があります。

今日食べられるしあわせを噛み締めて、アイスクリームを味わいたいものです。

くれぐれも糖尿病には注意しましょう。

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それでは