2019.4.6最終更新 2018.7.29
※当記事は、209年4月6日時点での記事です。株価は常に様々な要因で上下します。
アーカイブ記事としてお楽しみください。
ようこそ(^^)/
人生を豊かに生きるヒントを考える当サイトの管理人「ぱんぱんぱぱ」です。
さて、毎日必ずパソコンやスマホでインターネットに触れる日がないといっていいくらい、この20年の間にインターネットは生活に溶け込みました。
総務省情報通信白書によれば、我が国のインターネット普及数は、1億84万人と乳幼児や高齢者を除けば、ほぼ100%普及しています。
無限にある情報をインターネット上から検索する方法には、大きく分けてポータルサイトからと検索エンジンからの二つの方法があります。
世界では、検索エンジンによる検索が主流で、ご存知Google神が、圧倒的第1位の地位にあります。
世界市場のほぼ85%~95%を独占しています。
おもしろいのは、アメリカ、中国、韓国、ロシア、トルコです。
アメリカ(bing16.58%)
中国(Baidu60.28%、Hausou23.78%)
韓国(NAVER19.74%)
ロシア(YANDEX59.09%)
トルコ(YANDEX5.62%)とお国柄が出ています。
(StatCounter Global Stats より)
我が国では、インターネットの黎明期にYahoo!JAPANが大きく寄与していたこともあり、ポータルサイトからの検索がまだまだ主流で、その圧倒的第1位はYahoo!JAPANです。
Yahoo!JAPANは、検索も可能であり、実はその検索エンジンはGoogle神が提供しています。
時代はポータルサイトから検索エンジンへとずいぶん前から変わっています。
このYahoo!JAPANを運営する企業がヤフー(4689東証一部)です。
かつて、時価総額が6兆円を超える株価となりました。
分割前に1億円を超えた株価は、管理人の記憶ではヤフーのみです。
現在のソフトバンク王国の礎となったのがヤフーです。
インターネットに欠かせないヤフー株が、2018年2月から下落が止まりません。
2月に540円だった株価は、2018年7月6日には354円と、なんと34.4%も下落しています。
(引用:ヤフージャパンHP)
(引用:ヤフージャパンHP)
その後も下落は続き、2019年4月5日終値は、なんと280円まで下落しています。
(引用:ヤフージャパンHP)
これはバーゲンセールとボーナスで飛びつくのは、少しご注意ください。
ここまで下落するには訳があるはずです。
インターネットの覇者ヤフーに一体何が起きているのか考えてみます。
くれぐれも株式投資は、自己責任で行われますようお願いします。
- 1 本家Yahoo!(アメリカ)消滅の衝撃
- 2 Yahoo!は新会社Altaba(アルタバ)として生き残っている
- 3 Altaba(アルタバ)が牙を剥く
- 4 ベライゾンの影
- 5 ヤフーの対応策はまだ不明
- 6 まとめ
- 7 追記(2019.4.6)
1 本家Yahoo!(アメリカ)消滅の衝撃
Yahoo!は1994年アメリカで生まれました。
インターネットの情報が増えるに連れ、検索できるポータルサイトが必要となっていたところに目をつけたわけです。
Googleが生まれる前は、検索といったらヤフーでした。
ただし、当時は検索方式はディレクトリ型と呼ばれ、Yahoo!側がHPをカテゴリー別に分けて、セレクトして掲載する方法でした。
掲載されなければ、どんなにすごいHPを作ってもPVが増えることはありえませんでした。
管理人もGooge誕生前から、HPを作成していました。
しかし、いくら申請してもYahoo!の審査は超難関で通過できず、苦しんだつらい記憶があります。
その点ブログの発明は本当にうれしいです。
こんな駄文でも見てくれる人がいて、とてもありがたいです。
(^^ゞ
ディレクトリによる検索方法は、あまりにもポータルサイト側の判断にインターネット情報が左右されてしまうことになりかねません。
等しくインターネット情報は公平であるべきというGoogleの検索方法に取って代わられるのは時間の問題でした。
予想どおり、本家のYahoo!(アメリカ)のポータル事業は、後発のGoogleやFacebookに代わられ、シェアを奪われて、経営危機に陥りました。
2017年6月13日、ついに通信大手のベライゾンに事業部門が買収され、Yahoo!ポータル事業はAOLと統合した新会社「Oath」に移管され、消滅しました。
株価が一時は475ドルにまで高騰しましたが、末期には8.75ドルにまで暴落しました。
1994年に創業し、24年の出来事です。
下落率は、絶望の-98.16%です!
Yahoo!の衰退は、時代は総合的な案内ポータルサイトよりも、検索したい記事を探し当てる検索エンジンを求めていることに大きく切り替わったことを意味しています。
2 Yahoo!は新会社Altaba(アルタバ)として生き残っている
Yahoo!が、ベライゾンに売却したのは、Yahoo!ポータルやブログ、ニュース、メールサービスとヤフーブランドとされています。
Yahoo!には資産管理部門もあり、こちらを新会社Altaba(アルタバ)として存続させました。
残った資産にヤフージャパン株と中国のeコマースの覇者アリババ株があります。
ヤフーの株式35.6%とアリババの株式を15%保有しています。
2018.7.6現在ヤフーの株価は358円、アリババの株価は192.27ドルです。
合わせて約2兆円に近い資産を持っています。
今となっては、買ってて良かったという奴です。
Altaba(アルタバ)の事業が、投資目的なのか資産管理なのかはよくわかっていません。
2017年1月に新商号となったばかりであり、よくわかっていません。
当然のようにベライゾンとの関係性はあるはずです。
また、新商号が、アルタバと中国風な名称も、アリババと大いに関係性があるという見方もあります。
アルタバ=アリババ+オルタナティブ(alternative)(二者択一)説もあります。
3 Altaba(アルタバ)が牙を剥く
Yahoo!JAPANを運営するヤフーは、Yahoo!とは関係のない独立した会社です。
Yahoo!が創立された頃、日本における独占的名称を使用できる権利をソフトバンクが結んだからです。
2017.9.1現在のヤフーの大株主は次のとおりです。
ソフトバンクグループインターナショナル合同会社36.37%
Altaba(アルタバ)35.56%
SBBM(ソフトバンク子会社)6.6%
ヤフーは、Yahoo!に対しライセンス料を年間100億円ずつ支払ってきましたが、今後は事業を受け継いだベライゾンに支払うことになります。
ところが、第2位の株主たるAltaba(アルタバ)が牙を剥きます。
なんと、ヤフーの株式を全部売り払い、現金化すると宣言しました!
アルタバのトーマス・マキナニー最高経営責任者(CEO)は、ヤフー株を現金化する方針を示した上で、「われわれにとって直ちに利用可能な唯一のオプション」とし、税制改正の影響を鑑みて4-6月に市場での売却開始を見込んでいると話した。
市場に株式が放出されれば、希薄化が広がり株式は下落します。
流動性を食い止めるには、ヤフーが自己株として買い上げるしかありません。
4 ベライゾンの影
しかし、Altaba(アルタバ)は、本当にヤフー株の売却を始めてしまいました。
4月~6月の間に0.8%もの株式を売却しました。
その数なんと4524万株です。
売り物件が増えれば、価格が下がるのは、不動産と同じです。
見る見る間にヤフーの株価は34.4%も下落してしまいました。
市場にはさまざまな見方があります。
ひとつはベライゾンの影です。
ベライゾンは、アメリカ第2位の通信電話会社です。
第3位はTSモバイル、そして第4位がソフトバンクが買収したスプリントです。
このTSモバイルとスプリントが経営統合し、2019年に新たに「TモバイルUS」が誕生しました。
ソフトバンクは、TSモバイルの親会社ドイツテレコムに議決権を譲渡しますが、27.4%の株式を保有する大株主となります。(ドイツテレコム41.7%)
契約者数は、第1位が1億5千万人のベライゾン・コミュニケーションズ、第2位が1億4千万人のAT&Tですが、第3位として新たに1億2600万人の「TモバイルUS」が誕生しました。
「TモバイルUS」は、すでに先行するベライゾンやAT&Tに挑発的です。
TモバイルのレジャーCEOはビデオメッセージで「我々が一緒になればどんな競争力を発揮するか想像できるだろうか。
AT&Tやベライゾン、(米ケーブルテレビ最大手の)コムキャストは気をつけたほうがいい」と語った。
経営権手放したソフトバンク 米携帯2社合併合意 :日本経済新聞
ライバル関係となるTSモバイルUSの第2位大株主のソフトバンク経営のヤフーに共同出資するのはよろしくないという見方です。
5 ヤフーの対応策はまだ不明
ヤフーとしては、わずか0.8%市場に放出されるだけで、株価が34.4%も下落してしまいました。
株価の資産価値が1兆円消えてしまったことになります。
何としてでも市場放出を食い止めるしかありません。
しかし、買取価格は約9600億円と巨額です。
ソフトバンクグループはそれでなくとも、有利子負債が15兆円を超える日本一の借金企業です。
ソフトバンクの信用格付けは、日本の格付け機関である日本格付研究所(JCR)ではA-ながら、世界の格付け機関であるS&PではBB+、ムーディーズではBa1となっており、世界的には投資非適格債としてみなされている。
当面、Altaba(アルタバ)との間で、激しい綱引き合戦が繰り広げられるのはまず間違いがありません。
一般投資家は、これらの様相を見極めてからの方が、投資は賢明ではないでしょうか。
6 まとめ
ヤフーは、インターネット黎明期のフロントランナーとして、我が国を牽引してきました。
その功績は決して色褪せるものではありません。
しかし、管理人は検索するときはGoogle以外使いません。
Yahoo!JAPANのポータルサイト自体見ることはなくなりました。
アメリカで起きたYahoo!の消滅が我が国でも起きないとも限りません。
ヤフオクも後発のメルカリに侵食されています。
ヤフーの次の一手、親会社ソフトバンクの次の一手に期待したいです。
なお、ソフトバンクグループは、携帯事業をソフトバンクとして上場させ、2兆6千億円を調達していますが、株価は下落傾向です。
(出典:ヤフージャパンHP)
ナンピン買い下がりは悪手なりの格言もあるとおり、投資はもう少し待った方がいいかもしれません。
一時は1億5千万円もしたヤフー株式も、数々の株式分割や下落で、1000株35万4千円で買える時代となりました。
昔のことを知っている人であれば、このバーゲンセールで、ヤフー株主になりたいと夏ボーナスで買おうとする人も少なくないと思います。
一般NISAで買えるし、配当も8,860円(利回り2.50%)と悪くはありません。
Altaba(アルタバ)の保有株放出問題が解決すれば、状況が変化する可能性もあると思います。
しかし、相場の一寸先は誰にもわかりません。
相場は買うも良し。売るも良し。休むも良し。
株式投資は、くれぐれも自己責任で行うようお願いします。
ブログに愛と真の情報を
それでは
7 追記(2019.4.6)
Altaba(アルタバ)は、2018年9月19日に、保有するヤフー株23.93%(約13億6353万株)すべてを売却しました。
すぐさま、9月28日に、ヤフー!は、発行済み株式数の9.6%にあたる5億4614万6785株の自社株を消却します。
現在の大株主は次のとおり構成比が変わっています。
ソフトバンクG 35.61%
ソフトバンク 11.92%
Altaba(アルタバ)の35.56%が抜けただけで、残りは外資系証券に流れているようです。
売却前と構成比はあまり変わりません。
業績は順調のようです。
少なくともAltaba(アルタバ)の影響はなくなくなりました。
ヤフーは、新たにQR決済PayPay事業をスタートさせました。
矢継ぎ早やに事業の再構築を進めています。
2018年12月末 ヤフー掲示板終了
2019年3月末 ジオシティーズ終了
2019年12月16日 ヤフーブログ終了
はてなブロガー戦慄!ヤフーブログが2019年12月15日終了! - 知らなきゃ大損!お金を貯めるWeb時代の歩き方
それは、本家ヤフーがじり貧となり、消えていった二の舞とならないように、FAGAに対抗しているかのようにも見えます。
着々と業績は変化していっています。
中期的には業績は良くなる見通しを発表しています。
ヤフー株の評価は、徐々に変わっていくのではないでしょうか?