ようこそ(^^)/
お金を通じて、人生を豊かに生きるヒントを考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、みなさんは生命保険には入っていますか?
生命保険は転ばぬ先の杖であり、何かあった場合の生きる力となってくれます。
掛け金は高いけれど、万が一に備えるには加入するしかないと入っている方は多いと思います。
しかし、生命保険会社はれっきとした株式会社がほとんどです。
株式会社の存在目的は、営利を追求して利益を上げる一点にあります。
いわゆる銀行や証券会社と同じ金融業です。
保険商品は、決して福祉サービスではありません。
ハイリスクの保険には、絶対に入ってはいけません。
管理人は、経済評論家で高名な荻原博子さんと同じく、生命保険は掛け捨て保険しか入っていません。
中でも外貨建て一時払い保険には、入ってはいけません。
将来的に円高が進むと予想される中、外貨建て保険は、入った時点で大損の可能性特大です。
- 1 ある銀行マンおススメの保険商品
- 2 外貨建て一時払い保険の正体
- 2-1 超高額な初期費用
- 2-2 為替差損リスク回避の狂気
- 2-3 解約手数料が発生
- 2-4 超高額な年間管理料が発生する!
- 3 あまりにひどい外貨建て一時払い保険
- 4 外貨建て一時払い保険の驚愕のボッタクリ
- 5 外貨建て一時払い保険には、入ってはいけない
- 6 まとめ
1 ある銀行マンおススメの保険商品
管理人の勤務先は、少し不便な場所にあります。
そのため昼休みになると、事務所ロビーで、保険外交員と思しき人や銀行マンや証券マンと思しき人が、社員とパソコン片手に話し込んでいる姿を見かけることがあります。
ははあ、みんなライフプランがんばっているなとピンときます。
管理人が割って入ることはできません。
心の中でだまされるなよ!と祈っています。
法の下での契約行為であり、邪魔することはできません。
ある日、部下のK課長が所長室にやって来ました。
とてもピュアな心の持ち主です。
世の中が性善説で回っていると信じている人で、管理人のような何事にも懐疑的な心のドス黒い人間とは違います。
( ゚Д゚)
所長、先日銀行へ行ったら外貨払い一時保険を薦められたんですよ。
それで先ほど詳しい話を聞いていたんです。
これがすごいんですよ。
ターゲット機能が付いていて、目標額になったら契約終了できる保険なんです。
保険って長く掛けないといけないのに、目標に到達したら満期終了って、すごいと思いませんか?
これまでの実績では120%もあるそうです。
アメリカの金利は利率高いし、株価も最近は調子悪いけど、右肩上がりはまず間違いないですと思います。
私、退職金はこの一時払い米ドル建て保険で行こうかと思うんです。
退職金2000万が、120%になったら400万円も増えてくれます!
2 外貨建て一時払い保険の正体
K課長はとっても浮かれています。
管理人にまでススメてくる始末です。
いや、俺には株式投資があるからとは決していえません。(^^;
詳しく話を聞いてみることにしました。
まあ、暇です。(^.^)
2-1 超高額な初期費用
外貨建てなら手数料高いんじゃないの?
初期費用に、7%かかるそうです。
ええ!(´Д`)
7%はちょっとありえないんじゃないの?
仕方ありません。アメリカから購入するので手数料発生は仕方ありません。
ちょっと高いですが、他の同じ商品だと10%とるところもあるそうです。
3%もお得ですよ!
( ゚Д゚)
2-2 為替差損リスク回避の狂気
でもなあ、為替差損ってあるんじゃないか。
円高になったら20%分なんて吹っ飛ぶよ。
ほら、将来円高80円説もあるだろう。
リスクあり過ぎじゃないの?
はい、所長!
そこは特約でカバーすることができるんですよ。
ターゲットに到達した時点で、円安の場合は円で受け取ることができます。
反対に円高のときは、なんとドルで受け取ることができるんです。
もし、円安ならすぐに満期終了となります。
万一、円高でもそのまま外貨性預金に入れとくことができます。
そして、円安になってからドルに交換するだけでいいんです。
あのう、だったら広い意味でFXと同じじゃないの?
保険の意味なくね?
いつか円安に振れることもあるって、いつなんて誰がわかるの?
むしろ円高だよ。
2-3 解約手数料が発生
いくらターゲット保険だからといって、目標に到達しない可能性もあるだろう。
途中解約できるの?
はい、解除費用控除料を払えば契約解除となるそうです。
いくらくらいかかるの?
私もこれは気になったので、ネットで調べてみました。
大体10%はかかるらしいです。
おいおい、自分で掛けた保険なのに1割も解約料を取る保険があっていいの?
いえ所長!
上がれば解約の必要はありません。
手数料は払い込む必要はないんです。
120%ですよ!
どこまでも前向きで、金融リテラシーのない人なのか・・・。
2-4 超高額な年間管理料が発生する!
ひょっとしてこの商品って、投資信託商品にとても似ているような気がするなあ。
もしかして、年間管理料も取られたりして?
はい、年間管理料が発生します。
円ドル交換特約を含め、年間管理料は3.5%だそうです。
年3.5%だって!
高すぎない?
10年で35%だよ。
120%の利回りなんてあっという間に吹っ飛ぶよ。
K課長!ちょっと考えた方がいい商品じゃないか?
さすがに前向きで性善説を信じるK課長も考えてみたいと言い出しました。
3 あまりにひどい外貨建て一時払い保険
外貨建て一時払い保険は、はっきりいって販売窓口の銀行や証券会社と運営管理の生命保険会社だけがボロ儲けするあまりにひどい保険です。
金融庁でも、H27金融リポートで、高リスクすぎる金融商品として、注意喚起を呼びかけました。
保険会社が最近、特に力を入れているのが外貨建て保険です。
米ドルや豪ドルなど日本より金利の高い国の通貨で運用する高利回りで人気を集めているが、満期の前に解約すれば元本割れすることが多いほか、円高で損をするケースもある。
しかし、それでも一向に販売姿勢を改めない生命保険会社に対し、金融庁は2018.12.3に生命保険会社幹部を呼び出し、強い姿勢で是正指導を行いました。
足元で生保各社に動揺が広がっているのが、外貨建て保険だ。
「募集補助資料の中で、実質的な利回りをわかりやすく提示し、顧客への情報提供を充実させるといった方向性も考えられるのではないか」
12月3日、金融庁幹部は居並ぶ生保の役員たちにそう問いかけてみせた。
発言自体は監督当局による提案のようにも聞こえるが、実態は「言った通りに見直せ」という“指導”にほかならない。
4 外貨建て一時払い保険の驚愕のボッタクリ
なぜここまで金融庁が生命保険会社に強い是正指導を行っているのでしょうか。
答えはあまりにひどいボッタクリだからに相違ありません。
初期費用 7%~10%
解約手数料 10%前後
年間管理料 3%~4%
もかかります。
仮に運用ターゲットを120%に置いて、10万ドル(1$113円)を運用することとしてみます。
残念ながら10年間据え置いても、目標に届かず解約する設定です。
初期費用に0.7万$=79万1,000円
解約手数料に10%=1万$=1,130,000円
年間管理料に3.5%×10年×10万$=3,955,000円
計5,876,000円
1,130万円が、542.4万円になってしまいました・・・。
さらに10年後円高で80円となれば、384万円となってしまいます。
これはあまりにもひどすぎる商品設計です。
商品の名誉のためのシミュレーションを変えます。
運用がうまく行き、1年で120%を突破し、かつ円安で130円になった場合です。
初期費用 79万1,000円
年間管理料 3,500$=455,000円
130円-113円=17円×10万$=1,700,000円
利益170万円‐(79万1,000円+45万5,000円)=75万4,000円!
短期間で、円安に振れると年利7.5%になる可能性もあります。
この商品は、極めてハイリスクで、かつ、手数料が高額な商品であることがおわかりかと思います。
5 外貨建て一時払い保険には、入ってはいけない
ネットを見ても、外貨建て一時払い保険は、絶対買ってはいけないとたくさんのHPやブログで警鐘を鳴らしています。
東洋経済が取材したケースでは、15万$を3年間運用後解約したところ、386万円の損失を被ったケースが紹介されています。
今、解約したら、386万円の損……。
ものすごい金額です。しかし、初期費用は120万円強だったはずで、その費用があったとしても、まだおカネがどこかに「消えて」います。
6 まとめ
いかがでしたか。
一時払い外貨建て保険は、一見バラ色の投資方法に見えます。
アメリカやオーストラリアは金利がとても高く、運用がうまくいく可能性が高いからです。
しかし、そこには為替差損というとてつもないリスクが潜んでいます。
さらに、初期費用、解約手数料、年間管理料はものすごく高額な設定です。
もはや保険ではありません。
一種の投機性商品です。
生命保険会社は、運営管理料と解約手数料で利益を上げ、銀行や証券会社は窓口の初期手数料で利益を上げます。
購入した人だけが高リスクを抱えるわけです。
奇跡的にドル買いとなって、円安に降れ、短期間にターゲット達成できた時のみ利益を上げることができる商品です。
虎の子のとても大切な貯金や退職金を運用するものではないと思います。
くれぐれも美魔女や美男子の説明に上の空となり、超高リスクな外貨建て一時払い保険を締結されませんようご注意ください。
なお、最近は保険金のレバレッジをUPさせた外貨建て一時払い保険も出現し、商品の見直しの動きも出てきました。
投機性よりも保険性が強い保険となれば、買う価値もあると思います。
くれぐれも投機性の強い金融商品は、自己責任により購入を判断されますようお願いします。
ブログに愛と真の情報を
それでは