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お金を通じて、人生を豊かに生きるヒントを考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、2018年から株式市場は世界的に変調です。
我が国の株式市場は、2012年12月から始まったアベノミクスで、順調に株価を切り上げてきました。
2018年は、バブル崩壊後の最高値24,448.07円(2018年10月2日)をつけましたが、その後の2ヵ月あまりの下落はご存知のとおりすさまじいの一言でした。
(´Д`)
12月としては、ダウ平均は1931年世界恐慌以来、我が国も1949年以来の記録的な下落率でした。
わずか2か月で5,000円も下がるなんて、あり得るの?
ここはどこ私はだれ?
(出典:ヤフーファイナンスHP)
しかし、株式市場に終わりはありません。
2019年株式市場はスタートしました。
怪しげな株式投資の紳士たちは、こぞって2019年の株式投資は、PBR(株価純資産倍率)が指標といっています。
はたしてPBRが株式購入のメルクマール(指標)になるのか考えてみます。
なお、株式投資はくれぐれも自己責任において、判断されますようお願いします。
1 株式購入のメルクマール(指標)とは?
みなさんは、株式を購入する際には、何を目安にされていますか?
株式購入のメルクマールはさまざまです。
正解譜は、何もありません。
安く買って高く売れば、その株式投資は大正解です。
(空売りは反対です。)
学歴も年齢も職業も何も関係ありません。
昭和最後の相場師と呼ばれた是川銀蔵氏は、中卒の方ですが、国内株式投資で右に並ぶ人は誰もいませんでした。
持田製薬の仕手戦で一躍有名になり、また1980年代斜陽産業になるのではと危惧されたトヨタ自動車株を唯一推奨した人でした。
時代の先を読める人だったと思います。
トヨタ買っておけば良かったああ!
(;´Д`)
市場は、ゼロサムゲームとも呼ばれます。
市場の中で、株式を売り買いするだけです。
損をする人もいれば得をする人もいる。
これが市場原理です。
誰もが損はしたくはありません。
そこで、なんらかのメルクマールを求めたがるわけです。
2 代表的なメルクマール(指標)
株式投資での代表的なメルクマールとして次の指標があります。
この4つは、ヤフーファイナンスでも個別株式の情報として、必ず掲載しています。
株式投資する上では、基本のキとして、知っておかなければなりません。
PER(Price Earnings Ratio)株価収益率
PBR(Price Book-value Ratio)株価純資産倍率
EPS(Earnings Per Share)1株当たり純利益
BPS(Book value Per Share)1株当たり純資産
通常、PERは15倍前後であれば割安、PBRは1倍以内なら割安とされています。
特にPERを根拠にして、売買する人は少なくないと思います。
ただし、PBRはあまり重視されては来なかったような気がします。
3 PBR (株価純資産倍率)とは
それでは、2019年株式投資で大注目されているPBRを詳しく見てみます。
PBRとはPrice Book-value Ratioの略で、株価が1株当たり純資産(BPS:Book value Per Share)の何倍まで買われているか、すなわち1株当たり純資産の何倍の値段が付けられているかを見る投資尺度です。
(引用:SMBC日興証券)
企業は、家庭と同じく、預金や株券などの動産、土地や自社所有ビルなどの不動産などたくさんの資産を持っています。
企業の帳簿上の資産価値の総額を純資産といいます。
この純資産を1株当たりとした指標をBPSといいます。
現在の株価をBPSで割った数値をPBRといいます。
(出典:日本証券業協会)
もしも企業が解散した場合でも、企業の純資産を現金化して株主に分配した場合、現在の株価をどの程度補てんしてくれるかという目安となる訳です。
いってみれば株主にとっての、万一のためのリスクマネジメント指標といっていいと思います。
たとえば、株価が1,000円で、BPSが1,000円の場合、PBRは1倍となります。
投資した会社がつぶれても、清算して現金化して分配してもらえればチャラとなる数値が1倍というわけです。
安全に投資するという意味では、PBRは大切な数値です。
4 PBRのわな
しかし、PBRは企業の内部留保がたくさんあれば数字が低くなるだけではありません。
企業活動が長ければ長いほど、資産という物は積み上がっていきます。
歴史が長く、資産を貯め込んだ会社、土地の評価額が高くなった会社のPBRは低くなる傾向があります。
2019年1月4日時点の低PBRの企業を見てみます。
ベスト10中8つが地方銀行です。
第1位は高知銀行 PBR0.11
第2位は千葉興業銀行 PBR0.14です。
ありえないような低PBRです。
地方銀行は優に100年以上の歴史があります。
その間せっせと内部留保に努めたり、また、地域の一等地を押さえています。
地方銀行のPBRが低いのは当たり前です。
倒産するリスクは極めて低いと思います。
だからといって、地方銀行の株式を積極的に購入しようとされるのは早計です。
今、地方銀行は、瀕死の状態です。
マイナス金利政策で、苦しんでいます。
ようやく活路を見い出したアパマン融資や銀行ローン融資も社会的な批判を浴びて、融資額は減っています。
人口減少や企業の海外進出で、地方には融資先がありません。
政府は、積極的な地方銀行間の合併を進めています。
護送船団方式で既得権を守られてきた地方銀行は、金融ビッグバンにより生き残れる地方銀行は半分以下という見立てもあります。
地方銀行は、斜陽産業となりかけています。
PBRが低いからといって、地方銀行株に投資しても、投資効果があるのかどうかは疑問です。
むしろ、突然の合併によるスリム化効果、リストラ効果などを期待して爆上げになる可能性はあるかと思います。
PBRというよりも合併情報の方が、思惑がありそうです。
ふくおかフィナンシャルグループ(福岡県)と十八銀行(長崎県)の合併劇は、2年半を有し、2018年8月に合併が決定しました。(合併は2020年4月)
この合併は十八銀行に有利と見るや、株価は2,700円から4,000円近くまで暴騰します。
しかし、そこから一気に下落し、2018.1.4現在2,456円までジェットコースターのように下落しています。
恐ろしすぎるチャートです。
市場はお堅い銀行株であれ、マネーゲームにしてしまいます。
(出典:ヤフーファイナンスHP)
5 新春低PBR企業
PBRだけでは、企業の価値はストックの評価になりがちです。
変化率が見えてきません。
2019年1月4日にKabutanが選出した低PBRの株式を見てみます。
第1位 大東銀行(福島県第二地銀)
第2位 日本鋳鉄管(JFE系)
第3位 スルガ銀行
第4位 日清紡HD
地方銀行も鉄鋼業も紡績業も歴史が古く、ストック資産は潤沢にあります。
低PBRとなるのは必然だと思います。
スルガ銀行はシェアハウス「かぼちゃの馬車」のずさんな融資問題で、大揺れに揺れているので、様子見した方がいいかもしれません。
わずか1年で、2,569円(2018年1月10日)から、374円(2018年12月25日)まで、約1/7に下落するとは・・・。
まさに事件は売りの典型です。
(出典:ヤフーファイナンスHP)
6 高PBR企業
では反対に高いPBR企業の株式はどうでしょう?
第1位 小僧寿し(940.0)
第2位 Kudan(141.25)
第4位 サンバイオ(40.98)
第5位 弁護士ドットコム(40.46)
第12位 ZOZO(33.76)
小僧寿しをのぞけば、ジャスダック市場かマザーズ市場のIT企業やバイオ企業ばかりです。
成長性を買って、PBRをほぼ度外視です。
青田買いのようなものです。
ただし、リスクもあります。
第11位のZOZOです。
社長がとても派手な人で123億円の絵画を購入したり、700億円の月旅行を予約するなど話題に事欠きません。
有名な女優ともつきあっていることもパパラッチされています。
最近は1億円を1人100万円100人にプレゼントというド派手なツイッターが話題です。
フォロワーが瞬く間に100万人を超えています。(1/7まで受付)
しかし、株価の方はというと、悲惨です。
月旅行の話題で、ZOZOの名前が知れ渡った2018年7月18日に株価は、最高値4,875円を付けます。
しかし、そのあとは、行ったきりの株価です。
2019年1月4日は、最安値1,843円と2,000円ラインを切ってしまいました。
(出典:ヤフーファイナンスHP)
成長性に期待され、青田刈りしても、ZOZOスーツが思うように進まない、オンワードがZOZOから抜けるなど事業の行き詰まりが見えると高PBRの株は、下落スピードが速まる傾向があります。
7 まとめ
いかがでしたか?
2019年は、低PBRの時代になるのでしょうか?
確かにリスクオフを考えれば、低PBRの株には安心感はあります。
しかし、だからといって推奨された低PBRの銀行株ばかり買っていたのでは、合併などの話が浮上してこない限り、値上がり益を狙うのはなかなか大変ではないかと思います。
かといって高PBRの株は、ZOZOの例を上げましたが、リスクと背中合わせです。
高PBR第1位超低位株の代表である小僧寿し(9973JQ)でさえ、2018.4.23突然吹き上がり、最高値161円をつけましたが、2018.12.25最安値43円と1/3以下となりました。
(出典:ヤフーファイナンスHP)
株式投資は、自分自身のルールで、会社四季報、ヤフーファイナンス、Kabutanなどでしっかりと調査し、成長性や将来性を見極め、自分自身が納得の上で株式を購入するのが、正しい買い方ではないでしょうか?
株式投資はくれぐれも自己責任によりご判断されますようお願いします。
怖ろしい!
しかし、取り返しがつかなくなるかもしれないリスクを前にひりつくような緊張感の中、取引するのがたまりません。
「絶望のうちにあって死ぬ。諸君はいまでも、この言葉の意味を理解することができるであろうか。それは決してたんに死ぬことではない。
それは生れでたことを後悔しつつ恥辱と憎悪と恐怖のうちに死ぬことである、というべきではなかろうか。」(byサルトル)
嗚呼!心底株バカです。
ブログに愛と真の情報を
それでは