最終更新 2022.4.23
ようこそ(^^)/
人生を豊かに生きるためには、健康とお金がとても大切と考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、我が国のGAFAともいえるECの最大手である楽天が、2020年3月18日より、3,980円を超える商品は、すべて送料無料とすることはすでにご存知のことと思います。
楽天サイトや楽天スーパーポイントなど楽天経済圏が大好きな人にとっては、朗報かもしれません。
しかし、出店者にとってはたまったものではありません。
これまで送料別にしていた商品が、送料を出店者側が負担しなければならないからです。
一部の出店者が、「楽天ユニオン」を結成し、独占禁止法違反（優越的地位の乱用）の疑いで1,700店を超える出店者からの署名を集め、公正取引委員会に提出しました。
公正取引委員会は、楽天を呼び出し、一律無料の強制は、独占禁止法違反（優越的地位の乱用）の恐れがあると、送料無料は止めるよう指導しました。
それに対して、オーナーの三木谷社長は、「たとえ政府や公取委と対峙しようとも必ず実行する」と公正取引委員会という国家権力に歯向かう姿勢を示しました。
管理人は、ワクワクしています。
(´▽｀)
楽天大丈夫なの？
楽天のこれまでの傲岸不遜な態度には、弱小ポンコツ盆栽株主の管理人も怒髪天を衝いています。
落としどころがどこになるのか、楽天の一挙一動に注目です！
- １ 送料無料騒動のこれまでの経過
- ２ 出店品3,980円以上送料無料となると何が変わるの？
- ３ 楽天に対する不満爆発！
- ４ 個人による受注管理は地獄だと思う（経験者）
- ５ 送料無料から送料込みへ
- ６ 楽天は、またまた1円ストックオプションを実施
- ７ まとめ
１ 送料無料騒動のこれまでの経過
楽天が、出店者に対して3,980円以上の出店品は一律送料無料とするこれまでの経過を簡単にまとめてみます。
詳しくは、ネット上に発表されていますのでご確認ください。
2019.8.1 「Rakuten Optimism2019」で、三木谷浩史社長発表
2019.9 楽天出店者に送料無料化通知
2019.10.15 楽天ユニオン結成
2020.12 公正取引委員会、口頭で「違反のおそれがある」と回答
2020.1.22 楽天ユニオンが公正取引委員会に署名書とともに送料無料化を撤回させる排除措置要望
2020.2.10 公正取引委員会楽天に立入調査
2020.2.13 楽天三木谷社長「送料無料」を「送料込み」とすると発表
２ 出店品3,980円以上送料無料となると何が変わるの？
出店品3,980円（沖縄や離島は9,800円以上）以上送料無料となると何が変わるのでしょうか？
楽天市場は、さまざまなショップが集まる巨大なモールであり、楽天はモールの運営管理者です。
商品の販売は、出店者が行います。
出店者によって考え方はバラバラで、送料無料とするところもあれば、送料別とするところもあります。
これまで送料別としていた出店者はたまったものではありません。
昨今の人手不足で、宅急便の料金は上がっています。
クロネコヤマト宅急便の場合です。
東京⇔大阪 サイズ100で、1,500円！
送料を出店者が負担するとなると、出店品の価格を上げざるを得ません。
そうすれば売れ行きは下がり、経営への影響は甚大です。
3,980円以上無料の方法は、出店者にとって、死活問題です。
３ 楽天に対する不満爆発！
これだけではありません。
これまで、出店者は楽天に対して相当な不満がたまっていて、それが一気に爆発しました。
楽天ユニオンによれば、出店の仕組みが大きく変わり、楽天ペイでの支払いのため、新たな費用負担が発生しているそうです。
また、おなじみの広告などからの注文については、1%から8%のアフィリエイト紹介料を徴収されるようになったそうです。
１ 受注管理が、R-backofficeから楽天ペイへ変更
２ アフィリエイト料が、1%から8％徴収
クレジットカード支払いとすれば、数％の費用負担が発生します。
また、最大の楽天市場への出店料やサイト代行費用など、ECは傍目で見るほど楽な稼業ではないと思います。
特に受注管理は、24時間体制で、速やかに受注品を梱包し、発送しなければなりません。
ある意味24時間コンビニオーナーと同じです。
４ 個人による受注管理は地獄だと思う（経験者）
不肖、管理人もかつて、アマゾンマーケットプレイスで、せどりにチャレンジしたことがあります。
イオンの特売で、大量にDVDを購入しましたが、見る暇がなく、アマゾンで売っちゃえ！と考えたわけです。
開設は簡単です。
しかし、その日から地獄がやってきました。
マーケットプレイスでは、原則24時間以内に発送です。
常に注文が入ったかどうか監視しなければなりません。
これがつらい！
本当につらい！(´Д｀)
大して売れもしないのに、忙しいときに限って注文が入ります。
まるでマーフィーの法則です。
速やかに梱包し、ラベルを印字し、メールを送って、コンビニへ発送です。
あ・り・え・な・い！
少なくともサラリーマンが本業を持ってでは死ぬと思いました。
また、価格戦争も大変です。
ライバルがどんどん販売価格を下げて攻めてきます。
すぐに販売価格を修正しなければなりません。
そして、必ず在庫が残る！
在庫分が掃けません。
半年間、運営してみましたが、収支はトントンで、在庫品が残りました。
専業だったらまだしも、せどりではリスクが多すぎます。
生産農家など第一次産業に従事されている方は、生産品をコントロールできるので、一大BIGチャンスになるのではないかと思いました。
もう二度とやりません！
(´Д｀)
ネットショップを職業として運営していらっしゃる方は、本当にすごいとしか言いようがありません。
ネットショップの出店者は必死にがんばっています。
それを3,980円以上送料無料と押し付ける楽天に対して、個人的にも「優越的地位の乱用」ではないかと怒りがほとばしります。
( ｀ー´)ノ
５ 送料無料から送料込みへ
さすがの三木谷社長も、決算発表が大赤字であったこともあって、2020年2月13日の決算発表では、反省の弁となった模様です。
直近3ヵ月の実績である10-12月期(4Q)の連結税引き前損益は424億円の赤字(前年同期は361億円の黒字)に転落し、売上営業損益率は前年同期の11.9％→-11.2％に急悪化した。
それだけではありません。
2019年度の楽天の経常利益は、軒並み赤字赤字です。
2019年 4-6月期 21.84億円の赤字
2019年 7-9月期 1,123.13億円の赤字
物流センターの整備や５G携帯電話への参入などの先行投資、そしてアメリカ配車サービスLyftの株価下落が響いているようです。
そして、三木谷社長は、送料無料の方針を修正しました。
三木谷浩史会長兼社長は同日、2019年12月期の決算説明会で、修正の理由について「送料無料の言葉が一人歩きし、反省している。（出店者の）経済的な負担がないようにする」と述べた。公取委の調査については「影響があった」と認めた。
楽天は3月18日から、消費者が3980円以上を購入した場合（沖縄や離島などを除く）、サイトの表示を一律で「送料無料」に変更する方針を示していたが、「送料込み」に変える。
「送料無料」が「送料込み」へ？？
何が変わったの？
送料無料とは、注文者の負担なしに商品を出品者の負担で送付しますという意味です。
送料込みとは、商品は送料も含んだ価格なので、注文者の負担なしに商品を送付しますという意味です。
同じ意味？
個人的には、印象度が圧倒的に変わっていると思います。
送料無料は、商品にはまったく手をつけないで、出品者の負担で送付しますというイメージです。
しかし、送料込みの場合は、料金に送料が含まれているので、商品もそれなりですというイメージがつきまといます。
初売りの福袋をイメージしてもらえればわかりやすいかと思います。
ブランド力はあっても、商品がペラッペラな場合が多いです。
福袋専用の商品を作るためです。
娘たちもさすがに今年の初売りは福袋は買い求めませんでした。
おそらく、三木谷社長もそれがわかっているからこそ、送料無料にこだわってきたんだと思います。
ただし、実質的には同じ意味であることに変わりはありません。
出店者の負担となります。
公正取引委員会がどう出るかが見ものです。
６ 楽天は、またまた1円ストックオプションを実施
個人的に管理人が許せないのは、楽天はしょっちゅう1円ストックオプションを繰り返す企業であることに尽きます。
新興企業ならまだ許せます。
もはや1兆円産業の楽天が1円ストックオプションをやる意味がわかりません。
株主には極めてきびしい会社です。
(1) 新株予約権の割当ての対象者及びその人数並びに割り当てる新株予約権の数
当社子会社取締役 ６名 60 個
当社及び当社子会社の執行役員及び従業員 10,075 名 35,696 個
(2) 新株予約権の目的たる株式の種類及び数
当社普通株式 3,575,600 株
(5) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
新株予約権１個当たり１円とする。
株式市場から、わずか35,756円で、3,575,600株の楽天株を調達できます。
2020.2.14の楽天の株価は、906円です。
株式市場から、32億3,949万3,600円の資金を実質無料で集めて、社員や執行役員へ大判振る舞いします。
当然、株式数が増え、希薄化するので、株主が不利益を被る可能性があります。
しかし、1円ストックオプションで社員にやる気を起こさせ、業績が上がれば株価も騰がるという理屈が、一応は成り立っています。
ストックオプションには、温厚な世界一の株式投資家のウォーレン・バフェット氏も怒り心頭です。
ストックオプションを頻発する企業は、投資の価値がないとまで言い切っています。
給料を上げれば済むのに、その給料の原資を株式市場から吸い上げ、株式数を希薄化すれば株主が迷惑するだけです。
配当まで未定とし、1円ストックオプションを行使する必要性があるのでしょうか？
しかも、ストックオプションは、給与と合わせて1,500万円までなら非課税です。
７ まとめ
楽天経済圏にどっぷりと漬かっている人たちにとって、3,980円以上は送料無料といっても諸手で喜ぶ話ではないことがおわかりになられたでしょうか？
送料無料となれば、それだけ利用者が増え、10%以上売り上げが増える計算になるそうです。
サイズ100なら送料1,500円も負担しなければならなくなります。
売上げが増えるまで、出店者の体力が続くのかどうかは疑問が残ります。
スズメの涙のようなわずか1株4.5円の配当を未定としました。
従来未定としていた前期の期末一括配当を4.5円実施するとし、今期の年間配当は未定とした。
その一方では、1円ストックオプションを2020年1月31日に決定し、32億円に相当する株式を発行します。
一介のポンコツ盆栽株主としても、ここまで株主を軽視する企業は、MSワラント債を頻発する会社と同じレベルではないかと思ってしまいたくなります。
株式投資家は、1円ストックオプションとMAワラント債と増資を頻発して行使する企業への投資は、よくよく注視した上で判断された方がよろしいかと思います。
株価は、GAFAに匹敵する巨大IT産業にもかかわらず低迷していることは、考えておくべきではないでしょうか？
なんと発行株式数は、1,434,573,900株です。
これにさらに1円ストックオプションで行使する3,575,600 株が加わります。
(´Д｀)(´Д｀)(´Д｀)
楽天(株)【4755】：株式/株価 - Yahoo!ファイナンス
「送料込み」と「送料無料」の名称を変えたことにより、公正取引委員会がどう出てくるのか見ものです。
有無をいわさずに規約を変え、罰金制度を設け、楽天ペイを強要、アフィリエイト課金を最大8%に引き上げ、そして送料を、事実上、出店者の負担にする――。
その優越的地位の乱用に値を上げ、「送料無料」が最後の一押しとなって楽天ユニオンは結成され、杉本委員長はその訴えを取り上げた。
ECは社会のインフラとなったと解してもいいほど、私たちの生活に必要不可欠なモノになりつつあります。
ECは、いつでもどこでも使えて、本当に便利です。
このECが持続可能な仕組みとして、今後も続くことは、何よりも大切です。
消費者も出店者も配送業者も、そして楽天も誰もがWINWINとなるような仕組みづくりができるようになることを期待します。
なお、当ブログは管理人の個人的な考えですので、ご意見ご質問はご容赦願います。
ブログとECに愛と真の情報を
それでは
