最終更新 2021.11.28 6.21
当記事は、2020年8月23日時点の記事です。アーカイブ記事としてお楽しみください。
ようこそ(^^)/
人生を豊かに安心して生きるためには、健康とお金が大切と考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、みなさんはゴルフに関心はお持ちですか?
ゴルフは貴族のスポーツと呼ばれるほどお金のかかるイメージがあります。
実際ゴルフ場やゴルフ練習場に行くと、駐車場に見たこともないような高級車が並んでいて、一介のサラリーマンの管理人はちょっと引いてしまいます。
管理人は仕事のため何度かゴルフ場に行ったことがありますが、昼食代の高さには閉口しました。
しかし、ゴルフはハマればハマるほどおもしろいらしいです。
管理人には異質の世界です。
しかし、ご多分に漏れず、ゴルフ人口は激減しています。
それに輪をかけた大ニュースが、2020年8月21日にありました。
パチンコ産業平和の株主優待が大改悪です。
平和は、国内最大級のゴルフ運営会社PGMを2012年にTOBで子会社化しました。
優待目的で平和の株を保有している株主は慟哭です。
1 平和の株主優待改悪の内容
2020年8月21日に発表した株主優待の内容は、おおむね次のとおりです。
1 グループ運営ゴルフ場優待券
1枚3,500円相当→1枚1,000円相当
2 優待券贈呈枚数(年2回)
旧
100 株以上 200 株未満:2枚/1回
200 株以上 300 株未満:4枚/1回
300 株以上 400 株未満:6枚/1回
400 株以上 :8枚/1回(上限)
新
100 株以上 200 株未満:対象外
200 株以上 300 株未満:2枚/1回
300 株以上 400 株未満:3枚/1回
400 株以上 500 株未満:4枚/1回
500 株以上 600 株未満:5枚/1回
600 株以上 700 株未満:6枚/1回
700 株以上 800 株未満:7枚/1回
800 株以上 :8枚/1回(上限)
3 利用方法
1回1枚→1回複数枚(最大16枚)
4 適用開始日
2020年9月30日株主名簿記載株主から適用
なんと、優待券3,500円が1,000円に改悪です!
( ゚Д゚)
2 ゴルフ好き慟哭!
ゴルフ好きが平和の株式を購入していたのは、株主優待目的だったことは明白です。
400株保有すれば、1枚3,500円の優待券が、年間16枚ももらえたからです。
金額にすれば、56,000円分です。
しかも平和の配当は、2020年3月期までは、80円と高配当でした。
400株保有すれば、配当金は年間32,000円です。
平和の2020年8月21日終値は、1,782円です。
つまり、一般NISAで400株=71万2,800円購入すれば、年間配当優待は8万8,000円に達していました。
年間配当優待利回りは、なんと12.35%!
約8年で元が取れるゴルフ好きにとっては、夢のような株式であったわけです。
それが改悪後は、1枚1,000円となり、400株の場合は年間8枚(8,000円分)です。
-75%の優待利回りとなってしまいました!
しかも100株の場合、優待は除外です。
しかも、配当金は上期は40円ですが、下期は未定です。
非開示だった21年3月期の業績予想は連結経常利益が前期比72.9%減の63億円に落ち込む見通しと発表した。
同時に、従来未定としていた今期の上期配当を40円(前年同期は40円)実施する方針とした。下期配当は引き続き未定とした。
平和【6412】、非開示だった今期経常は73%減益、未定だった上期配当は40円実施 | 株探ニュース
もし、下期配当なしの場合です。
100株 22,000円相当➡ 4,000円
400株 88,000円相当➡24,000円相当
100株優待配当利回り
12.35%➡2.24%
400株優待配当利回り
12.35%➡3.37%
と大改悪です。
優待期待で2020年4月以降に購入された方は、お気の毒としかいいようがありません。
3 PGMとは
PGMとは、パシフィックゴルフマネージメント株式会社の略で、2001年にゴルフ場運営管理会社として設立されました。
しかし、バブル崩壊後、ゴルフ人口は年々減少し、2012年に平和の連結子会社となります。
2015年には平和の完全子会社となり上場廃止となります。
当時、名門PGMがパチンコ産業に吸収されたと話題となりました。
しかし、安泰と思われていたパチンコ産業もコロナ禍には、深甚なダメージを受けています。
当社は、株主の皆様に当社グループが展開する事業への理解を深めていただくとともに、当社株式への投資魅力を高め、より多くの株主様に中長期的に当社株式を保有していただくことを目的として株主優待制度を導入しております。
株主優待の内容として、当社グループが運営するゴルフ場でご利用いただける「株主優待券」を保有株数に応じて贈呈しております。
一方、株主数は年々増加しており、これに応じて株主優待に係る費用も大幅に増加しております。
平和【6412】2020年08月21日 開示情報 - 2021年3月期株主優待制度に関するお知らせ
ここでも株主優待の理由は、トラスコ中山と同じ論理です。
優待乞食は迷惑だ!という姿勢がありありです。
4 ゴルフ産業の落日
渋野日向子さんの活躍などゴルフ業界は、一見華やいでいるかのように見えます。
しかし、現実にはゴルフ人口は年々減少の一途をたどっています。
日本レジャー白書によれば、平成13年1,340万人だったゴルフ人口は、平成28年には550万人にまで減少しているそうです。
しかも、プレーヤーの中心が60代で、ゴルフ業界の2015年問題とまでいわれているそうです。
2015年より団塊の世代が70代となり、ゴルフのリタイア組が顕著になるそうです。
こうしたきびしい現実の中、破格ともいえる優待券は、かえってPGMの経営にダメージを与えるとの判断が、優待改悪に結び付いたものと思われます。
しかも、コロナ禍で全国ゴルフ場は再開もままなりません。
5 まとめ
平和の創業者中島健吉氏は、しばしば長者番付1位となるなどパチンコ王と呼ばれていました。
その中島一族は、2007年にオリンピアに経営権を譲り、平和中島財団を設立し、パチンコ業界から身を引きました。
華麗なる身の引き方です。
管理人は、元パチンカスゆえ、パチンコ関連株もかつては保有していたので、パチンコ株は現在でも監視し続けています。
2007年頃、平和の株式は700円前後でした。
パチンコ依存症バッシングなどで、出玉規制が繰り返し強化され、低迷にあえいでいました。
結局は平和の株式は買えませんでしたが、オリンピアに買収されてから、急激に株価が3,100円まで騰がってしまい、つくづくポンコツだなあと自嘲していました。
(株)平和【6412】:リアルタイム株価チャート - Yahoo!ファイナンス
2007年オリンピアによる実質平和買収
2012年PGMをTOBにより買収
と快進撃を続けていましたが、カジノIR法によりパチンコ規制強化やコロナ禍により、パチンコ店もゴルフ場もますますきびしい経営状況が続いています。
もはや、株主優待で長期安定株主を増やすことよりも優待乞食による富の収奪が許せないところにまで来ています。
人生万事塞翁が馬だなあとつくづく思います。
はたして、優待改悪後の平和の株価がどのように動くのか、とても楽しみです。
保有していた個人株主の投げ売りにより下落する可能性もあれば、優待乞食からの富の収奪を防いだことにより業績がよくなることを見越しての上昇する可能性もあります。
株価はどちらに動くのかは誰にもわかりません。
なお、株主優待は決して永遠に株主に与えられる権利ではありません。
取締役会の意思一つで如何様にも変わるものです。
優待目的で株式投資を行っている方は、このことを常に留意すべきだと思います。
中山トラスコ、平和など優待上位に入っていた株式銘柄の改悪が続くと、管理人の持つ優待株のオリックスやイオンも改悪される可能性があるかもと不安にもなります。
くれぐれも株式投資は、自己責任によりご判断されますようお願いします。
ブログと株主優待に愛と真の情報を
それでは