最終更新 2021.11.28 6.20
当記事は、2020年11月1日時点の記事です。ダイコク電機は記事のとおり、いったん株主優待は止めましたが、2021.9月にクオカード優待を再開しました。アーカイブ記事としてお楽しみください。
ようこそ(^^)/
人生を豊かに生きるためには、健康とお金がとても大切と考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、みなさんはダイコク電機という企業をご存じですか?
ダイコク電機は、全国のパチンコ店のホールコンピューターシステム(ホルコン)の約35%のシェアを持つデファクトスタンダード企業です。
2020年3月期決算資料によれば、自己資本率71.2%、利益剰余金304億円の超がつく優良企業です。
しかし、2020年9月末をもって、ひそかに人気だった株主優待を廃止しました。
株主優待ファンにとっては慟哭です。
管理人は、ダイコク電機を投資対象にしようかどうかさんざん迷いましたが、後述の理由で購入をあきらめました。
現時点においては、結果論としては、正解です。
ただ、ダイコク電機を選ばなかった後悔が、織のように深く心の中に澱んでいます。
ダイコク電機の株主優待廃止に想う人生の選択を語ります。
株式投資は常に後悔との戦いです。
ポンコツ盆栽株主の選択眼のなさを笑い、株式投資の反面教師となれば幸いです。
- 1 株式投資は、ハイリスクハイリターンの塊
- 2 株式投資の格言「遠くのものを避けよ!」
- 3 元パチンカスの選んだ株の候補は?
- 4 ダイコク電機(6430)を選ばなかった理由
- 5 おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな
- 6 まとめ
- 7 付記
1 株式投資は、ハイリスクハイリターンの塊
管理人は、現在32種類の少数株式を保有する底辺中の底辺盆栽株主です。
まあ、なんとか今のところ負債を抱えずに生きています。
ただし、闇雲に株式を購入したのでは、命がいくらあっても足りません。
株式投資はハイリスクハイリターンの塊だからです。
たとえば、管理人の保有するソニー株は現在こそ8,674円(2020.10.30)ですが、2012年11月に774円まで下落しています。
ソニー(株)【6758】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス
もう少しいうと2000年にソニー株は、ITバブルで16,750円まで急騰しています。
( ゚Д゚)
16,750円で購入した人は、実に-96%も損失を抱えたことになります。
1,675万円がわずか77万4千円です!
片や774円で購入した人は、いまでは全投資家あこがれのテンバガー達成です。
1,000株購入しても、約800万円ものキャピタルゲインを確保しています!
これが狂気の株式投資の実態です!
管理人にとって、ソニー株はずっとあこがれの株式銘柄でした。
一介の並以下のサラリーマンには高くてとても手の出せる株式ではありませんでした。
ところがリーマンショックで16,750円が2,020円まで下落したので、飛びつきました!
しかし、一時は3,000円を超えるも、東日本大震災で暴落し、2015年までほぼ6年の間買値を下回るという地獄を見てきました。
あのとき774円で買い増ししとけばなあ!と時折り夢まで出てきます。
株式投資は常に後悔との戦いです。
この後悔と戦える精神力がなければ、株式投資には手を出さない方が賢明です。
0.002%の定期預金で運用する生き方も一つの生き方です。
2 株式投資の格言「遠くのものを避けよ!」
命の次に大切なお金を株式に投資するのは、とても怖いです。
ハイリスクハイリターンの塊だからです。
ソニー株に関心を持っていたのも、自分のオーディオやブラビアやウォークマンなどがソニー製だからということもあります。
株式投資の格言に、遠くのものを避けよ!という格言があります。
自分が知らない企業には投資をするな!と個人投資家を諫めた格言です。
これは世界一の株式投資家として名高いウォーレン・バフェット氏も実践している投資法です。
バフェット氏は、総資産10兆円の投資会社バークシャー・ハサウェイ社を運営していますが、アップル社をのぞいてほとんどIT企業には投資していません。
バフェット氏は理解しないものには投資しないという哲学を徹底しているからです。
管理人は、底辺中の底辺ポンコツ盆栽株主ですが、できるだけこの格言を実践することにしています。
3 元パチンカスの選んだ株の候補は?
2011年の東日本大震災は、管理人の株式投資観を大きく変えるきっかけとなりました。
管理人はタイミングが悪ければ、二度死んでいました。
この臨死体験が、人生一度きりという思いを強く抱かせる結果となりました。
いわゆる「死なない程度はかすり傷」です。
これまでのバリュー株投資からグロース株投資にチャレンジすることにしました。
そこで浮かんだのが、遠くのものを避けよ!という格言です。
管理人は、長年1か月に29日もパチンコ店に通っていた元パチンカスのカス野郎です。
自分が最も詳しい分野は、パチンコ関連です。
パチンコ関連企業に投資しようと考えました。
浮上した候補が、ダイコク電機でした。
結果的に別のパチンコ関連株式を選びましたが、今回は割愛します。
この選択ミスが悲しいほどに大失敗となりました。
4 ダイコク電機(6430)を選ばなかった理由
ダイコク電機は、全国パチンコ店のホールコンピューターシステムの約35%を押さえています。
また、パチンコパチスロの基幹部品の開発や、ダクセルブランドでパチスロも製造販売しています。
パチンコ店にとって、もっとも脅威はゴト行為です。
ゴト行為とは、不正な器具やプログラムで、台から不正な出玉を盗み取る行為です。
業界用語で、不正行為を働くものを仕事(シゴト)師と呼んでいます。
そこからゴトといっています。
これをやられたのでは、パチンコ店はたまったものではありません。
不正な出玉に気づかなければ、当然出玉を締めることとなり、結果的に客付きが悪くなり、最悪廃業に追い込まれるからです。
ゴト行為には様々な方法があります。
ひとつは専用の器具を使って、出玉やメダルを盗み出す方法です。
現在の主流は、店員を抱き込んで、プログラムを改変し、一定の打ち方で出玉やメダルを少しずつ抜き取っていくという手法です。
初期のフィーバー機の頃、ゴト師と思しき人から、声を掛けられたことがありました。
とある方法を使えば、出玉を好きなだけ抜き取れるという方法です。
実際に目の前で見せられた時は衝撃でした。
でもこんな方法を使って、逮捕にでもなれば人生破滅と断りました。
パチンコ店は、ゴト師との戦いです。
パチンコ店は、バックヤードにホールコンピューターシステムを備えて、1台1台の出玉管理を行っていて、不正な出方をした場合、直ちにアラートを発し、ゴト行為を取り締まっています。
いわばパチンコ店の心臓部をダイコク電機は担っているわけです。
しかし、ダイコク電機はパチンコ産業に特化している企業です。
パチンコ産業は、2005年をピークに市場規模が縮小しています。
2005年当時市場規模は30兆円、参加人口は3,000万人を超えていました。
しかし、2020年レジャー白書では、市場規模は20兆円、参加人口は890万人まで減少しています。
レジャー白書2020 | 調査研究・提言活動 | 公益財団法人日本生産性本部
警察庁生活安全局保安課「令和元年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」による店舗数の推移です。
平成7年(1995年)1万8,244店
令和元年(2020年) 9,639店
パチンコパチスロと運命共同体なのがどうしてもリスキーと考えて、投資をためらわせました。
管理人がダイコク電機への投資をあきらめ、別の銘柄を購入したのが、忘れもしない2012年4月です。
ダイコク電機(株)【6430】:リアルタイム株価チャート - Yahoo!ファイナンス
当時ダイコク電機の株価は、900円前後でした。
チャートが示すように、あきらめた直後から、見る見る株価は上昇し、わずか1年で2,800円台まで騰がりました。
3倍以上の値上がりです。
2つに1つの選択をまたも誤ってしまいました。
心に深く傷を負いました。
つらくて機械欄の株価を見るのがつらくて嫌でした。
5 おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな
しかし、世の中は何が起こるかわかりません。
2019年12月末に発生したコロナ禍が、世の中をリセットしています。
ダイコク電機の株価がすさまじい勢いで暴落中です。
ダイコク電機(株)【6430】:リアルタイム株価チャート - Yahoo!ファイナンス
2020年10月30日終値は910円と今年最安値を更新中です。
急落の理由の一つが、株主優待廃止です。
ただし、株主優待制度導入は意外と新しく2016年開始です。
わずか4年という短命に終わりました。
100株保有していれば、3,000円相当のカタログギフトと交換できました。
決算資料を読むと、株主優待引当金はわずかに42,363千円です。
わずか4,000万円も出せないほど厳しい経営環境なのでしょうか?
ダイコク電機IRによれば、2021年3月期の通期予想は、売上高280億円(前期比15.0%減)、営業利益4億円(前期比72.1%減)、経常利益5億円(前期比70.1%減)、当期純利益3億円(前期比71.7%減)です。
株価が、管理人が買おうとしていた頃と同じとなりました。
9年かけての「いってこい株」です。
芭蕉の一句
おもしろうてやがて悲しき鵜舟(うかい)かな
が心に残ります。
自分の判断は、決して間違いではなかったと結果論としては思います。
なお、配当40円は据え置く予想ですが、コロナ禍次第でしょうか。
6 まとめ
ダイコク電機の株価が、コロナ禍の急落を超える今年最安値を更新したとは驚き以外の何物でもありません。
さらに肝いりで始めた株主優待もわずか4年で取り止めるほど経営環境がきびしいのでしょうか?
パチンコ人口が加速度的に減少していて、それに合わせてパチンコ店も減少の一途です。
2005年から、わずか15年でパチンコ店半減となるとは、だれが予想できたでしょうか?
怖ろしい世界です。
株式投資も、タイミングを見計らい、売却して利益確定しないといけないとつくづく思います。
元パチンカスとして、ダイコク電機の今後の奮闘を祈念します。
チャンスは、カジノIRでしょうか?
くれぐれも株式投資は、自己責任に基づき、自分自身がご判断ください。
ブログとダイコク電機の未来に愛と真の情報を
それでは
7 付記
なんと、1年で株主優待を復活しました。しかも使い出のあるクオカード優待です!
株価は爆上げを演じました。
年間配当金も40円から55円に引き上げている。また、株主優待の再開も発表、保有株数や保有期間ごとにQUOカードを贈呈する。