最終更新 2021.11.28 6.20
当記事は、2020年9月21日時点の記事です。株価は日々変動します。アーカイブ記事としてお楽しみください。
ようこそ(^^)/
人生を豊かに生きるためには、健康とお金がとても大切と考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、みなさんは株主優待に関心をお持ちですか?
株主優待とは、株式上場している企業が、一定数以上の自社株券を権利確定日に保有している株主に与える優待制度のことをいいます。
とてもお得なので、個人投資家には大人気です。
ただし、油断は禁物です。
株主優待に永遠はありません。
企業業績が悪化すれば、改悪もしくは廃止に至ることも稀ではありません。
このたび、株主配当人気ランキングでも、常に上位にランクインする外食産業の草分けすかいらーくの株主優待が大改悪となりました!
すかいらーくの株主は、2020年6月30日現在、436,402名です。
株主の構成割合は、75.70%が個人株主です。
約33万人もの個人株主の悲鳴が聞こえてきそうです!
2018年1月にすかいらーく株を購入寸前まで検討した管理人は、この大改悪を複雑な気持ちで受け止めています。
あのとき、すかいらーく株の購入をあきらめたのは間違いではなかったとくやしさ半分で納得しています。
(´-`).。oO(懺悔)
- 1 すかいらーく株主優待大改悪!
- 2 すかいらーくの2020年配当は、未定未定未定!
- 3 管理人がすかいらーく株を購入できなかった理由
- 4 株主優待改悪の3つの条件
- 5 そして、株価は2018年1月に戻った
- 6 すかいらーくの株価は戻るのか?(私見)
- 7 まとめ
1 すかいらーく株主優待大改悪!
2020年9月10日、突然すかいらーくは株主優待改悪を発表しました!
このたびの新型コロナウィルスの影響により不透明な経営環境が続く中、当社では持続的成長の追求を優先事項ととらえ、収益構造改革の一環として株主優待制度のあり方を慎重に検討した結果、株主優待制度を変更した上で継続させていただくことといたしました。
株主優待情報 | 株式について | 株主・投資家の皆様 | すかいらーくグループ
ついに来るべきときがきました。
すかいらーくの株主優待は、破格ともいえる大判振る舞いで名が知れ渡っています。
いつかは優待改悪の運命にあることを誰もが感じていたと思います。
100株の場合、株主優待は6,000円から4,000円に改悪です。
1,000株の場合は、69,000円から34,000円に49.3%もの減額です!
(´-`).。oO
2 すかいらーくの2020年配当は、未定未定未定!
すかいらーくは、2019年に配当減額を行いました。
38円から19円と半減です。
配当の推移 | 株式について | 株主・投資家の皆様 | すかいらーくグループ
ところが株価は意外なほど下がりませんでした。
通常、株式投資において減配は売りが常識なのに???
配当よりもメリットがある株主優待を改悪しなかったことが株主から支持されたものと考えると理解できます。
3 管理人がすかいらーく株を購入できなかった理由
2019年2月に発表した減配は、一時株価が下落する影響はありましたが、むしろ株価はどんどん騰がっていきます。
2019年12月には、最高値2,244円を記録します。
買わなかったことにものすごく後悔しました。
(株)すかいらーくホールディングス【3197】:リアルタイム株価チャート - Yahoo!ファイナンス
すかいらーく株は2017年12月から2018年1月にかけて、1,450円前後に下落しました。
年末年始の間、すかいらーく株を買おうかどうか、悩みに悩みました。
結論は、とても買えないでした。
下落の理由は、人件費高騰や長引くデフレで、外食産業全般業績は低迷していたからです。
すかいらーくは、起死回生の策としてMBOを行い、非上場化します。
そして、TOBにより、実質的に野村証券の投資会社が支配権を握ることとなります。
野村証券の子会社の子会社であるSNCインベストメント株式会社は、その後も業績が振るわないことから、創業者一族の解任に踏み切りました。
それでも業績が回復しないことから、2011年アメリカの投資会社ペインキャピタルに売却します。
この時点で、すかいらーくは名称は引き継ぐも、全く新しい会社となります。
ペインキャピタルは、2014年に再度すかいらーくを東証一部に上場させました。
しかし、2017年11月にすべての株式を売却し、すかいらーくから撤退します。
すかいらーくの構成株主の75.70%が個人株主である理由はここにあります。
ペインキャピタルは、経営権を握り、2014年に東証一部に再上場させてから、増配を繰り返しました。
しかし、2017年にペインキャピタルが撤退すると、予想40円を38円に減額します。
まるで、ペインキャピタルのために、株価を維持するために増配と高額な株式優待を維持してきたといっても過言ではない動きです。
現在、その負の重みが、現在のすかいらーくに重くのしかかっているのではないかと思います。
現在すかいらーくは、1,461億円もののれん代を抱えています。
4 株主優待改悪の3つの条件
株主優待改悪を未然にキャッチする方法があります。
1 株式上場10年以内の企業
2 直近に減配を実施している
3 金券を優待品にしている
この3つの条件を満たす企業は、2019年実績では約3割の企業が優待を改悪もしくは廃止したそうです。
株主優待を「廃止・改悪」する銘柄を見極める“3つの特徴”に注意!「株主優待の新設直後・優待品がQUOカード・業績悪化に伴う減配や無配」の3点には要警戒!|株主優待情報[2020年]|ザイ・オンライン
残念ながら、すかいらーくは、3つの条件を満たしています。
優待品は正確には金券ではなく優待券です。
株主優待情報 | 株式について | 株主・投資家の皆様 | すかいらーくグループ
すかいらーくの優待券は大量発行しているため、流通量が多く、多くの金券ショップで金券として7割程度の買い取りの8割程度の販売が横行しています。
今回の株主優待改悪で42億円もの優待支出が削減できるそうですが、それでも優待金額は他の飲食店株主優待と比べれば破格です。
企業に全く利益を与えないクロス取引は廃止すべきです。
それでなければ、配当金額の比率を高めるなど企業防衛しないと、クロス乞食のえさになり、長期安定株主ばかり損をする事態となってしまいます。
また、ペインキャピタルに支払ったのれん代1,461億円が重くのしかかっています。
5 そして、株価は2018年1月に戻った
すかいらーくの株価はこれまで不思議な動きをして管理人をひどく落ち込ませました。
2018年1月初頭、1,450円程度の株価は、減配発表を行ったにもかかわらず、どんどん高くなってしまいました。
(株)すかいらーくホールディングス【3197】:リアルタイム株価チャート - Yahoo!ファイナンス
2020年12月6日には、なんと最高値2,244円をつけました。
減配までしたのに?
しかし、ここから一気にナイヤガラとなりました。
コロナ禍の影響もあり、業績は悪化しています。
2020年9月11日終値は、1,521円にまで下落です。
再び行ってこい銘柄になりつつあります。
2018年時点で1,000株購入していれば、配当金38,000円と株主優待69,000円が毎年もらえます。
優待と利回りを合わせた配当利回りは、7.38%です。
これで、株価までも約80万円も値上がりとは!
激しく後悔しましたが、後の祭りです。
しかし、何があるのかわからないのが株式投資です。
まさか、株価が再び2018年1月に戻ってくるとは夢にも思いませんでした。
6 すかいらーくの株価は戻るのか?(私見)
2020年上期の決算報告では、コロナ禍の影響もあり、経常利益は-181億円です。
極めて厳しい経営状況が続いています。
下期以降も、当分の間ウイズコロナの影響は続くと思います。
ウイズコロナの時代、集団でワイワイガヤガヤ食事を楽しむことは感染リスクが高まることから、利用の自粛が続くと考えられているからです。
2019年に配当を半額に減配したことで24億円を節減することができたそうです。
しかし、配当を減配することは、長期安定株主が減少することにもつながりかねず諸刃の剣となって、株価下落の要因となりかねません。
伸びているテイクアウトやデリバリー事業の拡充が求められています。
また、大株主がいないという特異な株主構成であるからこそ、長期安定株主に対するメリットを提供すべきではないかと思います。
株主優待を1年以上保有者に手厚く傾斜配分することで、クロス乞食どもを追い払うことができます。
7 まとめ
すかいらーくは、ファミリーレストランが右肩上がりだった平成初期のイメージで投資すると痛い目にあいます。
創業者がMBOにより野村側に支援を要請しても、経営が悪化する一方で、ついにはアメリカの投資会社ペインキャピタルに経営権を手放してしまいました。
ペインキャピタルにすかいらーくを立て直す考えがあったかどうかはわかりませんが、株価の高値維持のため、配当増配と信じられないほどの株主優待を実行してきました。
残ったのは、巨額なのれん代(1,261億円)と、実体を伴わない高配当と株主優待です。
配当を減配し、ついには株主優待も大幅減少です。
こうした中、コロナ禍が発生したこともあり、V字回復は相当に難しいと思います。
期待するのは個人投資家のすかいらーくに対する愛です。
減配しても、株主優待が悪化しても、それでもすかいらーくを愛によりどんどん利用し、買い増しをしていけば、業績が良くなり、株価は再び騰がっていくかもしれません。
もしも2020年配当が無配となれば、再び恐ろしいナイヤガラとなるのは必須です。
ここまでリスキーな状況で、それでも株主優待が欲しいという方は、愛の力ですかいらーく株価を支えるしか方法はありません。
可能性として、2020年無配配当改悪なら、配当優待利回りは、3.46%程度です。
ここまで不安定な未来の中で、配当にこだわるかどうかは、すかいらーくへの愛の力しかありません。
配当利回りの高い株式は、ほかにもたくさんあるからです。
たとえば不人気株の代表である三菱UFJフィナンシャル・グループは、2020年配当は25円と決定しています。
配当利回りは、2020年9月11日終値で、5.70%です。
もちろん愛の力で「すかいらーく」の株を保有することは大いにあり得るとは思います。
そして、ワクチン開発が成功すれば、再び外食産業の需要が盛り上がり、株価がV字回復する可能性があるかもしれません。
なお、当ブログは、管理人の個人的な見立てであることにご留意ください。
くれぐれも株式投資は自己責任によりご判断されますようお願いします。
がんばれ!すかいらーく!
くたばれ!クロス乞食!
33万人の株主の愛の力に期待します。
ブログに愛と真の情報を
それではまた