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お金を貯めることを通じて、人生を豊かに生きるヒントをアツく語る当サイトの管理人「ぱんぱんぱぱ」です。
さて、世界の経済は、現在2人の男の一挙手一投足に左右されています。
ひとりはアメリカ合衆国のトランプ大統領
ひとりは北朝鮮の金正恩委員長です。
ロケットマンと嘲笑したり、核の炎を化すだろうと恫喝していたのが、和平ムードが高まり、一転して米朝首脳会談に合意するというのですから驚きです。
ところで、日本の経済も二人の男の一挙手一投足に左右されています。
ひとりは安部晋三内閣総理大臣
ひとりは黒田東彦日本銀行総裁です。
5年という長期政権を続ける安部内閣の最大の功績は、円安株高を誘導し、死に体であった我が国を再興させたアベノミクスです。
この円安株高を誘導して支えてきたのが、日本銀行黒田東彦総裁です。
総裁の任期は5年で、73歳の高齢であるにもかかわらず、来年度から続投することが内定しています。
特にお金に関しては、中央銀行である日本銀行の方針次第で、国民の生活は如何様にも左右されます。
少しでも自分たちの生活を守るためにも、来年度以降の日銀の動向について考えてみます。
- 1 一時的な銀行株の上昇
- 2 市中銀行はもはや死に体寸前
- 3 マイナス金利政策という劇薬
- 4 マイナス金利政策の光と影
- 5 市中銀行の活路もアウト!
- 6 黒田総裁記者会見はインフレ2%達成が目処
- 7 市中銀行の生き残る道
- 8 まとめ
1 一時的な銀行株の上昇
世界同時株安の影響が激しすぎ、どうしても日経平均株価の動きや、個別株のストップ高やストップ安の株価に目が行きがちです。
特にアメリカと北朝鮮の和平ムードの高まりは、防衛(戦争)関連株の暴落を招いていて、保有者は自己責任とはいいながら阿鼻叫喚の毎日を過ごしていることでしょう。
まだまだ下げ止まっていません。
そうした激しい動きの中で、あまり目立ちませんでしたが、3月上旬に地方銀行株全体が一時的に値上がりしました。
その理由は、日銀黒田総裁の出口発言です。
もうそろそろ、円安を誘導してきたマイナス金利政策を転換するのではという期待からです。
2 市中銀行はもはや死に体寸前
アベノミクスの登場で、それまで1万円を切っていた日経平均株価は、最高値より3000円ほど下がったとはいえ、5年間で倍以上に値上がりしました。
ご存知のとおり、この株高の演出は、円安誘導政策によるものです。
それも、過去日本の歴史でも先例のないマイナス金利政策によるものです。
2016年1月29日より始まったマイナス金利政策は、ついに3年目に突入し、銀行は逆ザヤ状態が続いて、死に体寸前となっています。
また、定期預金を0.01%に下げられ、貯金から投資へと方向転換させられた国民は、やむを得ず投資信託や株式を購入して、大損している人も少なくありません。
国民もアベノミクスの犠牲者ともいえます。
3 マイナス金利政策という劇薬
アベノミクスが登場したとき、日本はデフレと円高という二重の暗雲に覆われていました。
長らく続く不況は、労働者の聖域でもあった給料さえも削減しなければならないほど深刻な状況に追い詰められていました。
電化製品は中国や韓国に太刀打ちできず、シャープの経営危機など東証一部上場企業でさえ、経営不安説が囁かれていました。
内輪話で申し訳ありませんが、管理人の給料も8年連続で下がり続けました。(大泣)
昨年からようやく下げ止まりましたが、こづかいは減額のままです。(嘆)
退職金の大幅カットも続いています。
管理人が退職する時期は、現在より600万円以上も減額という運命にあります。
まあ、首にならないだけでもよしとしなければいけないとは思っています。
ですが、逃げ切りやがった先輩たちのにこやかな顔を見るとぶん殴りたくなる衝動が湧いてしまいます。
おそらく、大概のサラリーマンも管理人と同じ境遇に遭っていると思います。
給料減額⇒無駄遣いできない⇒モノが売れない⇒価格を下げざるを得ない⇒給料減額
という負のスパイラル=デフレを招く結果となりました。
牛丼価格競争など懐かしい過去にはなりましたが、消費する側にとってはデフレはとてもありがたかったです。
しかし、デフレでは国民の財布の紐は固く、いつまで経っても経済不況から脱却できません。
そこで始まったのが、我が国史上初めてのマイナス金利政策です。
4 マイナス金利政策の光と影
マイナス金利政策は、国民には直接的には影響はありません。
銀行が中央銀行に預ける準備金をマイナス金利にするだけだからです。
しかし、長らく続く不況で、企業にも設備投資の体力がなくなり、特に地方には融資先がなく、利ざやを稼ぐには法定準備金を上乗せするのが、銀行にとっては安全確実な運用方法でした。
準備金の利率は0.05%程度でも、準備金は270兆円にも及び、日銀に預けさえすれば年間1,000億円以上の利子を得ることができるボロい商売です。
この準備金に対し逆に金利をかけ、市中銀行に負担させるというのがマイナス金利政策です。
日銀に預ければ預けるほど利子が取られるので、市中銀行は、日銀に預ける額を最小限度にして、なんとか融資先を見つけて運用しなければなりません。
定期預金の利率を下げれば、お金が銀行に集まってきません。
マイナス金利政策で、一番割りを喰って地獄の日々を送っているのが、市中銀行です。
5 市中銀行の活路もアウト!
そこで市中銀行が目をつけたのが、銀行ローンとアパマン融資です。
銀行ローンは総量規制がないため、いくらでも年15.0%の高金利で貸し付けられます。
融資先のない市中銀行は我も我もと融資を膨らませ、このままではサラ金地獄のような社会不安を起こさせると金融庁は強力な行政指導を行って沈静化させました。
アパマン融資も、遺産相続の有効な資産運用とタワーマンション投資から始まり、全国にあっという間に広がりましたが、人口減少の中、アパートマンションを作れば作るだけ空き家や空き室が増加するのは目に見えています。
30年一括借り上げなどサブリース業者の甘い罠に乗り、全国で被害続出で、これもまた、金融庁の強い行政指導が入り、融資枠を狭めざるを得なくなりました。
地方銀行にとっては、顧客から定期預金を預かるだけで融資できず、逆ザヤが発生する地獄が続いています。
しかし、サラ金と同様、市井の市民からすると銀行は、金のためならなんでもする冷酷無比の高給取りというイメージがあります。
雨の日には傘を取り上げ、晴れた日に傘を差し出す銀行員に同情する気には一切なれません。
6 黒田総裁記者会見はインフレ2%達成が目処
そこで、黒田総裁の方針です。
2018年3月9日の定例記者会見で、黒田総裁はインフレ2%が達成されない限り、金融緩和を規制する考えはないと断じました。
日本銀行の黒田東彦総裁は9日の金融政策決定会合後の記者会見で、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みについて「物価2%が達成される前に変えるとか、緩和の程度を緩めることは全く考えていない」と述べ、現在の緩和を粘り強く進める考えを明確にした。
これからもしばらくの間は、マイナス金利政策は続くことが確定的です。
これを見越してか、一瞬上がった銀行株全般が下落傾向に舞い戻りしています。
千葉銀行
(引用:ヤフーファイナンス)
スルガ銀行
スルガ銀行は、シェアハウスへの過剰融資が問題化し、1000円以上の暴落状態です。
(引用:ヤフーファイナンス)
7 市中銀行の生き残る道
果たして今後市中銀行はどうなるでしょうか。
この10年で、半分以上の市中銀行が合併吸収せざるを得ないというリポートも出ています。
当面、金融規制緩和を続くのであれば、市中銀行の地獄は続くと思います。
ただし、アベノミクスの翳りは誰もが認識し始めています。
マイナス金利の劇薬で、市中銀行と国民の苦しみの中、円安に誘導し日本経済は復活したとするのは早計です。
これから世界を変えることができるたった二人の男が何をしでかすかわかりません。
特に鉄鋼関税25%を課すことは、世界中の鉄鋼がダブつくことを意味し、貿易戦争、保護主義、全体主義の台頭の可能性があります。
円はすでに105円台まで上がり、アベノミクスによる円安効果の効果はあまり期待できそうもありません。
こうしたことを考えると、日銀がマイナス金利で円安を誘導しなくとも、インフレが始まり物価が上昇する可能性があります。
黒田総裁が着任する前から出口の話を始めていること自体、さらに5年間マイナス金利を続けて行くことは難しいという認識が、銀行株が一瞬でも上がるという国民の総意ではないかと考えます。
8 まとめ
いかがでしたか。
日銀黒田総裁の任期継続は、ほぼ確定であり、引き続き物価を2%に誘導しない限り、金融緩和は継続すると宣言しています。
しかし、世界は刻一刻と変わっているし、市中銀行や国民の我慢は限界に達しています。
そろそろ住宅ローンなどを変動金利で借りて、恩恵を得る期限は近づいているような気がします。
超低利金利の今こそ、固定金利に切り替え、権利を持続するという生活防衛も視野に入れる時期に来ているのかもしれません。
くれぐれも株式投資、金融商品、ローン組み換えなどは、自己責任において行われますようお願いします。
それでは