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お金を貯めることを通じて、人生を豊かに生きるヒントをアツく語る当サイトの管理人「ぱんぱんぱぱ」です。
さて、先日リノベーションマンションの落とし穴について、記事を書いたところたくさんのご訪問いただきありがとうございます。
管理人は、一時期賃貸マンションに住んでいたことがあり、その際の管理組合集会の煩わしさに閉口したことがありました。
しかし、分譲マンションの場合、管理組合がしっかり活動していないと将来破たんに向けてひた走ることになります。
マンションは、区分所有者全員の資産であり、入居するからには自ら管理組合に加わるという覚悟が必要です。
- 1 一戸建てからマンション住み替えにあこがれる先輩の話
- 2 タワーマンションは節税目的と投資目的での購入がかなりを占めている
- 3 管理人がタワーマンション住み替えに反対した理由その1タワーマンション税制
- 4 管理人がタワーマンション住み替えに反対した理由その2修繕積立金の馬鹿高さ
- 5 段階増額修繕積立金の怖さ
- 6 先輩の結論
- 7 まとめ
1 一戸建てからマンション住み替えにあこがれる先輩の話
以前職場で、管理人が大変にお世話になった先輩がいます。
管理人の人生の師といってもいいほど仕事や人生の考え方ではお世話になりました。
先輩の信条は、「もっと自由に」であり、人生は一度きりしかないので、悔いのないように楽しむことを最優先にして行動してきました。
退職した現在でも、年に4回は海外にビジネスクラスで出かけています。
また、沖縄が大好きで毎月沖縄に行っています。
家族を省みない人生がたたってしまい、奥さんとは離婚し、同居していたお母さんはだいぶ前に亡くなり、親が残した自宅に独りで生活しています。
先輩の自宅は敷地が100坪を超える豪邸で、芝生の管理や草むしりに苦労しています。また、S市は年に3,4回は雪が降るので、除雪もしなければなりません。
ほとんど業者任せにしていますが、それも面倒になり、売却して駅前のタワーマンションに住み替えを考えています。
財産はまったく残すつもりはない、いずれは野垂れ死して、国家に没収されてもいい。
ドアtoドアで、どこにでも動ける駅前のタワーマンションを購入しようか迷っているそうです。
管理人が相談を受けましたが、即断で「止めた方がいい。」とアドバイスしました。
2 タワーマンションは節税目的と投資目的での購入がかなりを占めている
S市は、三大都市圏に次ぐ札仙広福都市圏と呼ばれ、震災以降ミニバブルが続いています。
この数年、土地価格上昇率が全国1位で、タワーマンションがニョキニョキ建っていて、都市景観がみにくくなっています。
京都や福岡のように高さ制限すればいいのにと心の中ではつぶやいています。
↓ イメージ
1990年代後半以降、全国でタワーマンションはどんどん増えています。
その理由は想像を絶する景観に付加価値が見出され、価格が上昇し、また、賃貸物件としても魅力があり、投資目的で購入する人が少なくないからです。
また、固定資産税が、低層階でも高層階でも同じで、高層階の方が売却価格が高いことから相続対策として節税目的で購入する人も少なくないといいます。
もっともあまりに固定資産税額に不公平感があるということから、2017年からタワーマンション税制が変わりました。
3 管理人がタワーマンション住み替えに反対した理由その1タワーマンション税制
この税制は2017年4月以降に新築分譲される20階建て以上(60メートル)のマンションに適用されます。
マンション1棟の税額は変わりませんが、低層階は減税、高層階は1階高くなる毎に0.26%固定資産税評価額が高くなります。
概算では40階は10%、50階は13%固定資産税評価額が高くなることとなります。
ただし、2017年3月までに竣工したタワーマンションの税制は以前のままということです。
むしろ築浅中古タワーマンションの高層階の方が、お得になっています。
新築物件は、今まで通り節税目的は難しくなりつつあります。
4 管理人がタワーマンション住み替えに反対した理由その2修繕積立金の馬鹿高さ
マンションは、区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)に基づき、住戸部分の単独所有だけでなく、建物の共有部分や敷地等の共同管理が義務付けられています。
どんな建物も、維持管理と修繕なしでは永遠に保つことはありません。
マンションの場合は、共用部分や植栽などの日々の管理と12年から15年に一度、外壁の修繕、水回り(水道や排水)の修繕などが必要になります。
そのための費用として、管理費に加え、修繕積立金として、将来のために積み立てておかなければなりません。
相場については、国土交通省で「マンションの修繕積立金に関するガイドライン(平成23年)」を作成して目安としています。
(引用:国土交通省ガイドライン)
ガイドラインからはじき出すと、マンションの平均管理費は、約1万円、平均修繕積立金も70㎡とすると1万円くらいです。
機械式駐車場が設置されていると月7~8,000円UPします。
しかし、タワーマンションは容積が大きく、修繕する費用は驚くほど高くなります。
月4万円~5万円が相場ではないでしょうか。
駐車場代も、機械式駐車場を備えていると、その保守点検及び修繕費が跳ね返るので、月3万円前後かかります。
5 段階増額修繕積立金の怖さ
区分所有法及びマンション適正管理化法に基づき、区分所有者は管理組合を作って、計画的に修繕のための積立を行わなければなりません。
しかし、開発業者は、購入の際に少しでも維持管理費を安く見せようとして、均等積立方式は採用しません。
修繕が必要となる10年後、15年後に積立額を段階的に上げる段階増額積立方式を採用するケースがほとんどです。
均等積立方式
段階増額積立方式
(引用:国土交通省ガイドライン)
しかし、段階増額積立方式は、10年後、15年後の値上げの話となり、管理組合で意見がまとまらなくなる傾向にあります。
そのため、結局は増額できず、修繕額が不足する課題が浮き彫りになっています。
どこぞの消費税値上げ議論とそっくりです。
6 先輩の結論
以上について、多少マンション管理に詳しい管理人から先輩にアドバイスしました。
◇固定資産税額が上層階は、10%以上も高くなること
◇マンションに住まうには、管理費、駐車場代のほか修繕積立金が必要となること
◇タワーマンションの場合、管理費1万円、駐車場代3万円、修繕積立金4、5万円になりかねないこと
◇数十年住んだ自宅は評価額が0円(むしろ除却を考えればマイナス査定)で、土地代しか評価されないこと
マンション購入費に加え、月に12、3万円も必要になるのか・・・。
止めた!
タワーマンションは、余程の資産家か、賃貸など投資目的の人じゃないと無理なんだな。
退職しているしなあ・・・。ドアtoドアがいいけど、旅行にもいけなくなるしなあ。
管理組合も退職者に押し付けられそうだし、面倒そうだ。
ありがとう!
と感謝されました。
7 まとめ
いかがでしたか。
マンションに入居するには、購入価格(住宅ローン)に加え、固定資産税、管理費(共益費)、修繕積立金、駐車料金等がかかります。
また、マンション管理組合に加入し、適正管理に協力していかなければなりません。
特に修繕積立金は、マンションを大切な資産として長く維持するためには、なくてはならない制度です。
しかし、マンション管理は、管理組合自身で行わなければならないのですが、往々にしてその煩わしさから入居者は引き受けず、管理会社に丸投げしてしまいます。
結果的に修繕積立金がふんだくられてしまうケースが社会問題となっています。
先日も、クローズアップ現代+で特集を組んでいましたが、根本的な解決には程遠い内容でした。
後悔しないマンション選びは
◇入居者の自治組織である管理組合が適正に(民主的に)活動しているかどうか
◇修繕積立金は将来のトラブルに備え、しっかりと積み立てているか(均等積立方式が理想)
の2点が最重要事項です。
立地場所や価格や間取りや日照やアメニティや利便性ももちろん重要ですが、購入するマンションを終の棲家とするのであれば、適正な管理組合組織の存在と潤沢な修繕積立金が絶対条件です。
後々泣くのは、購入した自分自身です。
ゆめゆめ忘れずにチェックしてください。
なお、本文中の金額や管理組合については、管理人のこれまでの経験や関係情報に基づいたものであり、必ずしもすべてのマンションに適合するものではないので、ご注意ください。
それでは