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トランプ大統領が目指す世界は、やはりアメリカンファーストなのか考

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ようこそ(^o^)丿

お金を貯めることを通じて、人生を豊かに生きるヒントをアツく語る当サイトの管理人「ぱんぱんぱぱ」です。

2018年2月5日に端を発した世界同時株安は、ようやく落ち着きを取り戻しつつある中、トランプ大統領が鉄鋼には25%の関税、アルミニウムにも10%の関税を賦課すると発言し、再び世界同時株安を招きつつあります。

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思えば1年2ヶ月前、トランプ大統領が就任する際に、世界秩序が大きく乱れるという予想から株価は大きく下落したはずでした。

それが一転して、アメリカ経済(だけ)にとってはむしろ大きな利益をもたらすということから、アメリカのダウ平均株価は、ほぼ1本調子に上がっています。

今回の世界を震撼させるトランプ大統領の強硬姿勢は、株式投資や投資信託を行っている人、つみたてNISAを始めた人、iDeCoを始めている人にとっては、決して他人事ではありません。

これから投資の種をまくべきなのか、実を刈り取っておくべきなのかについて考えてみます。

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1 トランプ大統領就任後のよもやの株価上昇

トランプ大統領は、2017年1月20日、大半のアメリカ国民のブーイングの下に誕生しました。

その際、アメリカのダウ平均株価は1000ドル以上値下がりしました。

トランプ大統領のいうアメリカンファーストが世界経済に混乱を招き、むしろ景気が悪化するという観測からでした。

世界三大投資家の一人に数えられるジョージ・ソロス氏は、トランプ大統領就任により、世界経済が悪化すると見立て、空売りの勝負に向かったところ、市場はむしろ急騰し、わずか1ヶ月の間に10億ドルの損失を出してしまいました。

www.sankei.com

ダウ平均株価の上昇は、ご存知のことと思います。

就任時は2万ドル前後だった株価は、あれよあれという間にほぼ1本調子で上がり続け、世界同時株安直前には2万6千ドルと、約30%も上昇しています。

2月5日に起きた世界同時株安は、あまりにも急ピッチで上がる続けた株価に違和感を持つ投資家のエネルギーが、調整という形で自然に下がったという説が有力です。

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(引用:ヤフーファイナンス)

2 アメリカの株価の変調は本物か

2018年2月5日に起きた世界同時株安は、一時1500ドル以上という史上最高の下落を招いたことばかりが、一人歩きし、一斉に株価暴落悲観論者が激増しました。

確かに、2018年3月2日現在のダウ平均株価は、24,538.06ドルです。

2018年1月26日にダウ平均株価は、26,616.71ドルの最高値を更新しました。

しかし下落幅は、わずか-7.81%です。

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(引用:ヤフーファイナンス)

アメリカの株価の変調は、現時点では思ったより打撃は少ないと思います。

3 日本の株価の変調は?

これを日経平均株価にあてはめてみます。

2018年3月2日の日経平均株価は、21,181.64円です。

最高値は、2018年1月23日の24,129.34円です。

下落率は、なんと-12.22%です。(泣)

株式に1000万円投資している人は、平均122万円の損失を被っていることになります。

管理人は、東証一部上場株式を中心に17種類を保有しているので、もろに日経平均株価と連動してしまいました。

心の中は、いつも土砂降りです・・・。

世界同時株安は、アメリカ経済よりも日本経済の方がより深刻な打撃を受けています。

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(引用:ヤフーファイナンス)

トランプ大統領が就任した際のダウ平均株価は2万ドル、日経平均株価は19,137.91円でした。

それよりも日経平均株価はまだ10.68%高い状況です。

あと2043円下がれば、日本経済はより深刻な事態となると思います。

4 トランプ大統領が通商拡大法232条を発動か?

株式市場が変調となる中、さらに加速度を増しかねない政策をトランプ大統領が打ち出しました。

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トランプ大統領は1日(現地時間)、鉄鋼に25%、アルミに10%の追加関税をそれぞれ課す方針を表明した。

大統領権限で実施できる通商拡大法232条に基づく。

米商務省は鉄鋼、アルミの輸入が米国の安全保障を脅かすとして、鉄鋼については国内製鉄所の稼働率を現行の73%から80%に引き上げるために輸入制限が必要などとする調査結果をまとめていた。

トランプ大統領は来週、正式に決定する見通しだ。

(引用:ブルームバーグ)

www.sankei.com

アメリカには、通商拡大法232条という大統領権限の法律があります。

この法律は1960年の冷戦さなかにできました。

通商拡大法232条とは、対象製品の輸入増が米国の安全保障を損なう恐れがある場合に、輸入を是正するための措置を取る大統領権限で、議会の承認を必要としません。

あまりにも強い権限で、世界経済に強い影響を与えることから、これまでの大統領はこの法律を発動しませんでした。(イラク戦争のとき1回だけ発効)

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5 通商拡大法232条を発動した場合の世界経済への影響

トランプ大統領は、まず鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税をかけるつもりです。

アメリカの2017年の鉄鋼製品の輸入量は約3800万トンです。

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輸出の多い国は、カナダがダントツで約580万トン、次いでブラジル、韓国の順です。

トランプ大統領は中国に報復措置といっています。

しかし、実は中国の輸出量は、日本が第8位で178万トンに比べ、第11位で78万トンに過ぎません。(2017年1~10月統計)

アメリカの鉄鋼業のコストは、工場老朽化や人件費高騰のため、安い輸入国の鉄鋼に比べ、価格差が25%も高くなっています。

そこで、鉄鋼の関税を25%上げることにより、鉄鋼の輸入を完全にシャットアウトできると試算しています。

すなわち、これまでアメリカに輸出していた鉄鋼3800万トンが一気にダブつき、世界市場に流れます。

鉄鋼価格の暴落を招き、世界経済が壊滅的な打撃を受ける可能性があります。

6 日本経済が被る最悪のシナリオ

日本は、勝手にアメリカと友好国といっていますが、予断はまったく許しません。

昨年もトヨタがメキシコに進出したことに対して、トランプ大統領は強く批判し、トヨタの株価は値下がりしたほどです。

トランプ大統領のアメリカンファーストは、日本がいくら友好的な姿勢を示しても、アメリカにとって不利益となる国はすべて敵です。

これが真のアメリカンファーストです。

どこぞの知事が、東京ファーストといった意味とはまったく違います。

www.bloomberg.co.jp

世界中の最大の懸念は、アメリカに輸出できなくなる鉄鋼の行方です。

www.asahi.com

ダンピングしてもさばかなければ在庫が増えるだけです。

過当競争が始まり、鉄鋼市場が暴落すれば、関連企業が大打撃をうけて市場経済に災厄をもたらすことが懸念されています。

7 報復合戦が始まれば、世界経済は最悪の事態へ

この市場経済を壊滅させるほどのアメリカの鉄鋼アルミニウム関税強化策には、中国、EU、カナダ、ブラジルなどが一斉に反発し、報復措置も辞さない姿勢を明らかにしました。

さっそくEUは、ハーレーダビッドソンやリーバイストラウスのジーンズの関税強化を打ち出しました。

我が日本はというと、どうにも歯切れが弱いです。

日本は防衛力をアメリカの安全保障に頼っているため、報復措置をとることができません。

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8 まとめ

なんともおそろしい世界経済の秩序が、トランプ大統領の権限により破壊されようとしています。

鉄鋼やアルミニウムへの関税強化は、トランプ大統領を強く支援し続けてきたアメリカ鉄鋼業界の悲願でもあります。

しかし、アメリカのボーイング社や自動車産業は、非生産性で効率性の悪いアメリカ産の鉄鋼をあえて購入せず、外国の品質が良く、なおかつ価格の安い鉄鋼を輸入して利用してきた歴史があります。

アメリカンファーストを主張すれば、品質の悪い自国の鉄鋼を使わざるを得なくなり、むしろアメリカ製品の国際競争力は落ちてしまい、アメリカ経済に打撃を与えかねません。

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そのため鉄鋼を大量に使うアメリカの航空機株や自動車関連株は下落が続いています。

鉄鋼産業を保護することにより、むしろ自国の競争力が落ちる可能性がある中で、トランプ政権が選んだ道は、自国利益第一のアメリカンファーストの道です。

これからの世界経済の動向に敏感に対応しないと、株式投資や投資信託は思わぬダメージを受ける可能性があることを常に理解していなければならないと思います。

たった一人で、世界経済までも奈落に落とすことができる男!

それがトランプ大統領の真の姿です。

それでは

なお、株式投資はくれぐれも自己責任で行うようお願いします。