最終更新 2023.1.29 2020.5.31 2019.8.22
当記事は、2019年8月22日時点の記事です。(金利や配当金は修正しています。)現在とはずいぶん変わっていますが、アーカイブ記事としてお楽しみください。
ようこそ(^^)/
人生を豊かに生き抜くためには、健康とお金が大切と考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、当ブログでは何度か行動経済学について記事にしました。
カテゴライズが追いつかず申し訳ありません。
リチャード・セイラー教授は、一連の行動経済学の研究成果でノーベル経済学賞を受賞しました。
とても面白く、わたしたちの生活にも大いに役に立ちます。
世の中は行動経済学を駆使して、お金を使わせようとする魑魅魍魎の世界です。
それがわかるようになると、スーパーでの買い物や飲食店を利用するのがとても楽しくなります。
だまされていることを知ると、怒りを覚えるというよりも、相手側の企みが透けて見えてくるようになります。
管理人は、もちろん相手側の意向を、比較考量した上で回避するかどうか判断しますが、あえてだまされるのもとても心地よいものです。
たとえば、スーパーでの特売商品は、ほとんど迷路のような奥まった一角に鎮座させてあります。
特売品を目当てに買いに行った人は、特売品を見つけるまでに途中途中の別な特売品に目が映ってついつい余計なものを買い込んでしまいます。
これをフレーミング効果といいます。
特売品を目玉にお金を落とさせるという仕組みで、男性はよく引っ掛かります。
管理人も妻からこれを買ってきて!と指示されて買いに向かいますが、余計なものをつい買ってしまい、いつも怒られています。
行動経済学おそるべしです。(^^;
リチャード・セイラ―教授の唱える理論に現実性回避理論があります。
人間は、できるだけ危険を回避する思考を持つ動物であるそうです。
さて、みなさんは、銀行にお金を預ける場合、多少のリスクがあっても金利が12,500倍となる金融商品があったとしたら、定期預金とどちらを選びますか?
- 1 地獄のマイナス金利政策
- 2 三菱UFJ銀行の定期預金金利
- 3 三菱UFJファイナンシャル・グループ(8306)の配当金
- 4 一般NISAは、平成39年(2029年)までの時限措置
- 5 仮に2027年まで三菱UFJFG株を持っていたら
- 6 でも、株なんか買わない!
- 7 三菱UFJファイナンシャル・グループの株価
- 8 選ばなければ何も変わらない
- 9 まとめ
1 地獄のマイナス金利政策
我が国は2016年1月29日(2月16日開始)より、史上例のないマイナス金利政策が続いています。
民間銀行の日銀当座預金にある超過準備に対して-0.1%のマイナス金利を課すものです。
銀行は、超過準備金として、日本銀行にお金を預ける義務があります。
その代わりに、日本銀行は銀行が預けた準備金に0.05%から0.10%程度の金利をつけていました。
たかが0.05%と思われますが、数百兆円を預けると、その金利は数百億円にもなります。
つまり、銀行は無理にリスクのある融資や外為取引や株式投資をしなくとも確実に利益が確保できることから、超過準備金は数百兆円まで膨らんで、市場にお金が回らない状態となってしまっていました。
そこで、日銀は反対に預ければ-0.1%の金利がつくようにして、市中にお金を回すようにしました。
これがマイナス金利政策です。
銀行は、これまでとは反対に預ければ預けるほど損失が膨らみます。
マイナス金利政策で、特に地方銀行の苦境は続いています。
銀行にとっては、マイナス金利政策は地獄の政策ですが、預金者にとっても地獄です。
ほぼすべての銀行の定期預金金利は、わずか0.002%です。
預金者にとって、定期性預金は金利を得るものではなく、ペイオフの対象とする安全資産の意味合いの方が強くなっています。
2 三菱UFJ銀行の定期預金金利
日本一の資金量を誇る銀行といえば、ご存知三菱UFJ銀行です。
一応我が家もローンを作った名残で、口座を持っています。
2020年4月より、0.002%に改悪となりました。
(´-`).。oO
300万円以上のスーパー定期も、10年持っても金利はわずか0.002%です。
100万円を1年間定期預金に預けると利息はいくら付くでしょうか?
100万円に金利0.002%をかけると20円です!
これに所得税15%と住民税5%さらに2.1%(計算上は0.315%)の復興特別所得税が分離課税されます。
20円×0.79685≒17円!
(´Д`)
年間100万円を1年間定期預金に預けても、利息は税引き後17円にしかなりません。
(´-`).。oO
3 三菱UFJファイナンシャル・グループ(8306)の配当金
さて、それでは三菱UFJ銀行の株価を購入するとしたらどうでしょう。
三菱UFJ銀行は、三菱UFJファイナンシャル・グループの一部門です。
配当金は、2020年は25円です。(2023年は32円)
(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ【8306】:リアルタイム株価チャート - Yahoo!ファイナンス
2020年5月29日の株価は、444.2円(終値)です。
配当利回りは、5.63%です!
注:2023年1月27日時点の利回りは、株価が急騰したため3.2%に下がっています。
定期預金の金利は、0.002%です。
三菱UFL銀行に定期預金を預けるより、三菱UFJファイナンシャル・グループの株を買った方が、配当利回りは、2,815倍となります!
しかも一般NISAで買えば、非課税です。
同じ100万円が、定期預金は1年後17円。
一般NISA(手数料0円)で、三菱UFJファイナンシャルグループの株を2,000株(88万8,400円)購入すると1年後は5万円!
その差は、4万9,983円!
10年後には、49万8,300円の差となります!
賢明な読者のみなさまならどちらを選びますか?
4 一般NISAは、平成39年(2029年)までの時限措置
ただし、残念ながら、一般NISAは、平成34年(2022年)までの時限措置です。
それまで買い付けたNISA枠は、平成39年(2027年)までロールオーバーできます。
使えるのは、後7年ということになります。
(出典:金融庁HP)
金融庁では再三恒久制度を要望していますが、まだ結論は見えていません。
現時点での方向性は、積立NISAを残し、一般NISAは廃止の方向が有力視されています。
無念(´Д`)
5 仮に2027年まで三菱UFJFG株を持っていたら
三菱UFJファイナンシャルグループの株価が25円のまま、2,000株(100万円)を7年間一般NISAに保管していたらどうなるでしょう。
配当金は非課税なので、50,000円×7年=350,000円も配当金がつきます。
かたや、100万円を定期預金で9年間持っていたらどうなるでしょう。
複利計算は利子が少額なので無視します。
17円×7年=119円です。
350,000円 VS 119円
答えはすぐに見えそうです。
6 でも、株なんか買わない!
しかし、ここに行動経済学でいう現実性回避理論が、みなさんの頭の中を大きく占めます。
◆それは、あくまでも理論だろう!
◆株価が下がったら、配当金よりも損するんじゃねえの?
◆配当金が25円のまま続く保証なんかないじゃない!
一見もっともな意見です。
明日のことは誰もわかりません!
我が国でもっとも信頼できる日本銀行資金循環統計でも、株式投資をする世帯は、2018年はたった11.1%です。
投資信託もたった5.7%です。
2018年はぐんと減りましたが、相変わらず預貯金が43.9%です。
(出典:日本銀行資金循環統計HP)
我が国の国民性は、現実性回避理論支持者が圧倒的に多いという結果です。
おそらく、金利差が2,815倍と聞いても、買おうとする人は少ないでしょう。
7 三菱UFJファイナンシャル・グループの株価
おそらく最大の関心事は、三菱UFJファイナンシャル・グループ株価が底値なのかどうなのかに大いなる関心をお持ちのことと思います。
過去最安値が380円(2020年3月17日)に注目です。
(東日本震災直後の下落を除きます。)
どんなに下落しても、日本一の金融集団である三菱UFJファイナンシャルグループが倒産するはずはないと思います。
そうなれば我が国の崩壊です。
もし、380円まで下がったとしても、配当金を加えれば3年でプラスとなります。
ここまで大きく下落した原因は、新型コロナウイルス感染症パンデミックによる融資焦げ付きの他にアメリカのゼロ金利政策です。
都市銀行の利ザヤを稼ぐ主戦場は、もはやアメリカです。
アメリカの金利の下落幅の影響を考慮して、株価は下落しています。
8 選ばなければ何も変わらない
もちろん現実性回避理論で、定期預金を選び、安全確実に毎日を生きる選択は正しいです。
しかし、それでは何も変わりません。
仮に積立NISAを個人枠いっぱいに三菱UFJファイナンシャルグループを買い進めていったらどうなるでしょう。
120万円なら2,700株(6万7,500円)購入可能です。
2020年→2027年 8年 配当54万円
2021年→2027年 7年 配当47万2,500円
2022年→2027年 6年 配当40万5,000円
360万円=8,100株の三菱UFJファイナンシャルグループ株を持つことになります。
一般NISA枠は、年間最大120万円合計600万円までです。
その配当計(予想)は、8年で141万7,500円となります。
株価が444.2円のままであれば、360万円が501万7,500円となります。
跳ばなければ何も変わりません。
さらにこの間マイナス金利が終了すれば、再び銀行関係株は爆騰するはずです。
もし800円になったとすれば、売却益は驚きです。
35万5,800円×8.1=288万1,980円!
インカムゲイン (141万7,500円)
キャピタルゲイン(288万1,980円)
計 429万9,480円
360万円が、789万9,480円となる可能性があります。
もちろん非課税です!
9 まとめ
まさか三菱UFJファイナンシャル・グループでさえ、ここまで買い叩かれて444.2円になるとは驚きです。
しかし、そこは日本最大の銀行グループだけあって、盤石です。
背後には三菱グループという強力無比な旧財閥系企業が山のように控えています。
それでも現実性回避理論で、安全だけを求めて、0.002%の金利に不平不満をぶつけながら変わらぬ暮らしを続けますか?
非課税という最大最強の武器を使うかどうかは、自分自身に決定権があります。
見る前に跳べ!
Look if you like,but you have to leap.
管理人の座右の銘です。
座して死すなら戦って死ぬ。
人生一度きりです。
くれぐれも株式投資は、自己責任により判断されますようお願いします。
ブログと株式投資と高配当に愛と真の情報を!
それでは