最終更新 2021.4.19 1.2
ようこそ(^^)/
人生を豊かに生きるためには、健康とお金がとても大切と考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、2019年10月1日より、幼保無償化制度がスタートしました。
3才児から5才児までの利用費は、幼稚園、認可保育園、認定こども園は無料となります。
また、認可外保育園は月額最大37,000円まで無料となります。
ただし、地域型保育と企業型保育事業による保育利用料は対象外ですので、ご確認ください。
我が家は、夫婦正社員のいわゆるパワーカップル夫婦なので、収入もそこそこあったので、保育料は15区分の最高区分でした。
こどもが3才児以上児となってからは、記憶にある中では、1人35,000円、兄弟姉妹がいる場合は、上の子の保育料が半額となる制度でした。
我が家は、二人の娘に恵まれました。
つまり、3年間、17,500円と35,000円を毎月支払ったことになります。
189万円です。
これがこれからはすべて税金で賄われます。
2019年10月1日より、完全無償化です。
子育て世代にとって、幼保無償化政策は天与の幸運とも言うべきでしょう。
ただし、管理人は、このお金が悔しいとはまったく思いません。
子供を社会的に育ててくれた保育園に対し、ただひたすら感謝しています。
働きたくとも保育料が高くて利用できなかった専業主婦業の方々は、このビッグチャンスを利用しない手はありません。
年収の壁130万円を突破しなくとも、制度化前であれば払っていた最大月額37,000円の保育料を支払う必要がありません。
パートでも、年収の壁である最大月10万8,000円に37,000円が上積みされることと同じです。
家計の収入が、一気に税込み最大14万5,000円ともなれば、暮らしは飛躍的に楽になるはずです。
でも実態は思惑とは違う動きもあるようです。
それは、収入が少なくとも専業主婦に留まる「貧困専業主婦世帯」の存在です。
貧困専業主婦世帯は、2016年統計の段階でも54万3千世帯も存在すると推計されています。
今後大きな問題となっていくかもしれない貧困専業主婦世帯について考えてみます。
働かざるもの喰うべからず
は、普遍の真理のはずですが・・・。
- 1 貧困世帯の定義
- 2 我が国は、相対的貧困率世界第10位の国
- 3 専業主婦の世界
- 4 専業主婦世帯の貧困 衝撃のリポート
- 5 幼保無償化制度スタートは、相対的貧困率から脱する大チャンス
- 6 ところが・・・
- 7 管理人の話
- 8 まとめ
1 貧困世帯の定義
貧困とは、通常相対的貧困のことをいいます。
その国の生活水準と比較して、半分の所得に満たない世帯を相対的貧困世帯としています。
OECDの基準では、相対的貧困世帯の等価可処分所得は122万円以下、4人世帯で約250万円以下としています。
厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査」によれば、4人家族世帯の相対的貧困の所得額は、244万4,000円以下です。
(出典:平成28年 国民生活基礎調査)
月約20万円で4人家族が暮らすのは、相当にきびしいと思います。
2 我が国は、相対的貧困率世界第10位の国
相対的貧困世帯の人はどれくらいいるのでしょうか?
OECDが2014年に行った調査は衝撃的でした。
なんと我が国の相対的貧困率は、先進国34か国中第10位だったからです。
(出典:OECD)
相対的貧困率の割合は、なんと15.7%です。
こどもの7人に1人は、相対的貧困世帯に陥っているのが、我が国の実態です。
こども食堂が全国的に増えている理由がわかります。
一体我が国はどこでどうなって現在の状況に陥っているのでしょうか?
ただし、ここに統計のマジックがあります。
我が国は、1999年から相対的貧困率はさほど変わっていません。
働かざるもの喰うべからずの階級社会ができあがりつつあるわけです。
相対的貧困層から抜け出すには、働いて収入を増やすしかありません。
3 専業主婦の世界
我が国の世帯モデルは、夫が働き妻は家庭を守るというサザエさんモデルが標準であり、これに基づき税金も年金も組み立てられています。
しかし、現実には夫の収入はどんどん目減りしているため、共働きの働き方を選択する世帯が圧倒的に増えています。
(出典」内閣府HP)
今や共働き世帯は、専業主婦世帯の2倍以上を占めており、この傾向はますます強まっていくことは間違いありません。
専業主婦世帯は、限られた特権階級の世界に見えます。
少なくとも管理人の住む団地ではそうです。
(´Д`)
町内会の班員の中で、夫婦共働きは、管理人世帯だけの圧倒的マイノリティです。
外車を所有する班員は多数で、我が家のような国産車はわずかです。
早朝、原付きで通勤している人は、管理人ただ一人です。
( `ー´)ノ 貧乏上等!
ところが、専業主婦世帯=富裕層の世帯は、幻想となりつつあります。
4 専業主婦世帯の貧困 衝撃のリポート
貧困専業主婦世帯という新しい造語が、衝撃を持って世に出たのは、労働政策研究・研修機構の周飛燕研究員のリポートが発表されてからです。
ネット上にも公開されていますので、ぜひ一読されてみてください。
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/15j034.pdf
この記事を基に朝日新聞が貧困専業主婦について掲載したところ、大反響となりました。
専業主婦世帯の貧困には、衝撃のリポートが示されています。
2000年、2013年とすでに共働き世帯の可処分所得の方が、専業主婦世帯の可処分所得を上回っています。
夫婦共働き世帯は、夫の収入が低いから妻が家計を支えるために仕事をして、なんとか生計を立てているという貧困のイメージがついて回りますが、すでに年間60万円以上共働き世帯の方が収入が多いわけです。
共働き世帯は、もっと堂々とすべきです。
(出典:専業主婦世帯の貧困:その実態と対策 労働政策研究・研修機構)
また、専業主婦世帯間の格差が生じています。
年収800万円以上の中間所得層は、21.9%を占めています。
この中にはスーパーセレブ層も入っているはずです。
一方相対貧困率に該当すると思われる専業主婦世帯が、8.1%も存在しています。
(出典:専業主婦世帯の貧困:その実態と対策 労働政策研究・研修機構)
さらに衝撃的なリポートです。
専業主婦世帯の相対的貧困率は、12.1%と夫婦共働きの8.1%、パート・アルバイト11.9%と比べても、貧困率が高くなっています。
(出典:専業主婦世帯の貧困:その実態と対策 労働政策研究・研修機構)
もはや専業主婦世帯=富裕層、特権階級の時代ではないことが明らかとされた衝撃的なリポートでした。
5 幼保無償化制度スタートは、相対的貧困率から脱する大チャンス
そこで、幼保無償化制度のスタートです。
専業主婦世帯にとっては、子育てが有業できない最大のネックだったわけであり、社会的に子育てをしてくれる幼保無償化制度がスタートしたことにより、有業し、収入を増やすことによって、貧困専業主婦世帯から抜け出すことができるわけです。
6 ところが・・・
貧困層から抜け出すために、幼保無償化制度がスタートしたわけですが、貧困専業主婦世帯の4分の3の世帯の専業主婦は、子供を預けてまで働くよりも、子育てが大切と働きに出ようとしないそうです。
あ・り・え・な・い!
( ゚Д゚)
子育てを貧困よりも優先するそうです。
その理由がよくわからないと周飛燕研究員もいっています。
親が家にいるほうが「子どものため」になるというのは、母親自身の思い込みというだけで、客観的な根拠はありません。
管理人もまったくもって同感です。
東京都の小中高校生調査(東京都受託事業「子供の生活実態調査」詳細分析報告書2018」第6部第1章)によると、保育園の利用経験がある場合とない場合について困窮家庭同士で比較すると、保育園に行くことは子どもの健康や学業成績に対してポジティブな影響をもたらしています。
病気や障害で働けないのならまだしも、万事において子育て優先で、着るものも食べるものも事欠く生活を選択する貧困専業主婦層って・・・。
7 管理人の話
管理人も貧困層で長く暮らしてきた一人です。
貧困という負のスパイラルを脱するのは、教育しかないと強く信じています。
貧困の中、大学まで出してくれた両親には感謝しても感謝しきれません。
小中学生時代は、野球のミットも買ってもらえず、サッカーのサポーターも買ってもらえず、運動部には入れない貧困の中生きてきました。
親を呪いました。
町一番の富裕層だったらしいのですが、祖父が亜炭相場で全財産を失い、極度の栄養失調で、育たないかもしれないと医者に宣告されて、生まれてきたそうです。
中1までチャランポランな毎日を過ごしていました。
しかし、大黒柱の親父が病に倒れ、新聞もストップするほどますます貧困に陥りました。
この惨めな貧困から脱するためには、誰よりも勉強し、いい大学いい会社に入るしかないと雑草魂が芽生えました。
大学に入っても、もちろん金もなく、アルバイトをしながら、ほとんど仕送りなしで、大学生活を送りました。
入学金と授業料は、全額免除でした。
そんな貧困大学生活でしたが、同じような境遇の同級生もいて、とても楽しく過ごすことができました。
今ではおかげさまで、家庭を築き、地下鉄駅から歩いて30分ほどの閑静な住宅街に150坪の土地を求め、60坪(203㎡)のマイホームに住み、ローン6,500万円もすでに完済済みです。
そこそこの資産も残してあります。
貧困という負のスパイラルを断ち切るためには、教育しか方法はないと体験的に信じています。
また、24時間いっときも離さず、親子がくっついていることは、東京都のリポートにあるとおり、子離れ親離れがむずかしくなり、教育にも影響を及ぼすと管理人は信じています。
相対的貧困とは何か? | 子どもの貧困・教育格差の解決を支援する | CFC
8 まとめ
専業主婦世帯の中で、貧困に陥っている世帯が、なんと54万3千世帯もあるなんて、驚きです。
管理人の親は、貧困から抜け出そうと両親は必死で働いてもがいてきたので、サザエさんの世界に強くあこがれを抱いてきました。
でも、夫の収入の減収が続いている中、専業主婦世帯の所得は目減りが続いています。
だからこそ、専業主婦も働いて、家計を収入面からサポートしていくことは必要だと思います。
国は、幼保無償化制度を作り、子育てに追われることなく働ける環境づくりを進めました。
社会参加すれば、さまざまなことを体験でき、世界が広がります。
こどもにとってもプラス面に作用することは間違いないと思います。
貧困に陥っている貧困専業主婦世帯のみなさまは、少しでも早く働きに出て、貧困から脱されることを願うばかりです。
貧困の何が悪いんだ!ボケ!という意見もあろうかと思います。
その世界に安住していれば、何の問題もないという考え方もあろうかと思います。
しかし、貧困層から脱することができた管理人にとって、貧困の惨めさは誰よりも経験してきているつもりです。
さまざまなご意見あろうかと思いますが、個人ブログにつきご批判はご容赦ください。
お金はないよりもあった方がいいに決まっています。
ブログに愛と真の情報を
それでは