最終更新 2021.11.19 5.31
当記事は、2021年2月10日時点の情報です。2021年10月29日に130円から140円に上方修正予想を行っています。アーカイブ記事としてお楽しみください。
ようこそ(^^)/
人生を豊かに生きるためには、健康とお金がとても大切と考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さて、2021年2月9日(火)15時、すべての高配当株式投資家にとって、衝撃が走りました。
高配当株の代表といえるJT(日本たばこ産業)が、ついについに減配に踏み切りました。
JTの配当は現在驚異の154円です!
2021年2月9日終値ベースで、全ての東証上場株式のうちで、堂々の第3位です。
配当年利回りは、なんと7.14%です。
一時は8.5%を超えたこともあります。
それが24円も減配し、130円となります。
JTのあまりにも高い配当性向にいつかは減配と囁かれてきました。
そのいつかが、ついにやってきました。
果たして他の高配当株にも影響はあるのでしょうか?
管理人も、高配当株式投資を行っているので、動揺が隠せません。
嗚呼!
1 JTついに減配す
2021年2月9日(火)15時、JTは2021年第3四半期決算報告を行いました。
JT、今期最終は23%減益、24円減配へ
JT <2914> が2月9日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年12月期の連結最終利益は前の期比10.9%減の3102億円になり、21年12月期も前期比22.6%減の2400億円に減る見通しとなった。3期連続減収、6期連続減益になる。
同時に、今期の年間配当は前期比24円減の130円に減配する方針とした。
JT【2914】、今期最終は23%減益、24円減配へ | 株探ニュース
連結最終利益が、6期連続減益です。
しかも、来期は22.6%も減益となる見通しです。
これでは高配当が維持できなくなるのも止むを得ません。
こうした業績不振を反映して、株価は地獄のチャートを描いています。
JT【2914】:リアルタイム株価チャート - Yahoo!ファイナンス
2016年2月29日に最高値4,850円を記録しています。
5年経った2021年2月9日終値は、2,151円です。
下落率は、-55.65%にも及びます。
高配当欲しさに買ったはいいが、肝心の株価が半値以下になるという高配当株投資家を地獄に叩き落す暴虐ぶりです。
2 JTの配当は、超高配当
こんなにもJTの株価は、下落しているというのに、株式市場ではJTはダントツの人気です。
その理由が、超高配当にあります。
2013年から連続増配を続けていましたが、2020年についに増配が終了し、据え置きとなりました。
配当性向です。
2019年 78.6%
2020年 88.1%(予定)
2021年 96.1%(予想)
配当性向(%)とは、配当金支払額 ÷ 当期純利益 × 100の式で表します。
純利益を配当金としてどの程度株主に還元しているかを表す指標です。
1株当たり配当性向(%) = 1株当たり配当額 ÷ 1株当たり当期純利益(EPS) × 100
の式で、すぐに計算ができます。
JTの2020年12月期決算予想は、174.9円です。
配当金が154円なので、154/174.9×100=約88.1%となります。
純利益を株主にそっくり還元してしまうと、利益の内部留保ができなくなり、不健全な経営となりかねません。
おおむね上場企業の配当性向は、30~40%が一般的です。
JTの2021年12月期決算予想は、EPS=135.3円と予想しています。
配当金が130円に減配しても、配当性向は96.1%にもなり、健全とは言えません。
3 決算報告に含まれる怖ろしい方針!
2020年第3四半期決算報告書には株主には何とも怖ろしい内容が記載されています。
株主還元方針につきましては、資源配分方針に則って、利益成長と株主還元のバランスを重視し、配当性向 75%を目安とする方針に変更いたしました。
これに伴い、2021 年の一株当たり配当金予想についてもリベースいたしますが、今後も事業投資を通じた中長期的な利益成長を実現し、株主還元の向上を図ってまいります。
出典:JT決算リポートより
2021年より24円減配して、130円にしても予想配当性向は96.1%です。
仮に75%とするなら配当金は100円が妥当ということになります。
24円減配ではなく、54円減配となるやもしれません!(妄想)
JT株主が狼狽するのもやむを得ないのかもしれません。
4 なぜJTの株価は下落するの?
JTの株価が下落傾向にあるのは、なんとなくおわかりかと思います。
世の中は健康志向です。
喫煙は健康に悪いと目の敵にされています。
さらに輪を加えて、2021年4月1日から施行となった改正健康増進法(受動喫煙防止法)が決定的です。
あのパチンコ店でさえも、店内での喫煙が禁止となりました!
信じられないと思いますが、パチンコ店でのたばこの煙や臭い煙は、完全に消えました。
喫煙ボックスでないと加熱式たばこも吸えなくなりました。
(´▽`)ハハハハハ!
ただし、これではあまりにきびしいと昨年夏にゾーニングすることによって加熱式たばこだけは吸えるようになりました。
ちょっと残念です。
酒たばこにギャンブルはつきものです。
年売上げ20兆円を超えるパチンコ産業からも紙巻きたばこが駆逐され、もはやたばこを吸う場所は極めて限定的となっています。
しかも酒が飲める飲食店は、新型コロナ感染症パンデミックを防ぐため、軒並み時短営業です。
これではたばこを吸う場所もありません。
しかも、新型コロナウイルス感染症を防ぐためソーシャルディスタンスと換気が強く求められています。
喫煙所へ集まることさえリスクです。
5 まとめ
もちろんJTはたばこ離れが深刻なことは百も承知です。
医薬品分野や飲食店分野さらには健康ウエルネス分野への進出を進めています。
そして、喫煙率が低下しているとはいえ、20%近い国民はまだたばこを喫煙しています。
しかも、たばこ税を値上げています。
4年続けての値上げが今年もすでに組み込まれています。
売り上げが減るかどうかはわかりません。
これらの思惑から、減配直後の2月10日の株式市場の動向が大注目されています。
ピンチかチャンスか?
それは株式投資を行う人の判断にゆだねられています。
管理人が懸念するのは、JTでさえ高配当を減配したのだからと他の高配当株も減配の動きが出てこないかということです。
このコロナ禍で、企業の成績は両極端となっていて、増配する企業と減配無配になる企業と明暗が分かれています。
究極の不労所得と呼ばれる配当金が減配されたのでは、なんのために株式投資しているのかわかりません。
(´Д`)
高配当株式投資家は、眠れぬ夜を過ごした人も少なくないと思います。
嗚呼!
株式投資はなんて不安材料ばかりなのでしょうか!
本日の株式市場の結論が不安でたまりません!
くれぐれも株式投資は自己責任により判断されますようお願いします。
ブログに愛と真の情報を
それではまた