最終更新 2022.5.8
ようこそ(^^)/
人生を豊かに生きるためには、健康とお金がとても大切と考える当サイトの管理人ぱんぱんぱぱです。
さてみなさんはFIRA60という言葉をご存じですか?
Financial
Independence
Retire
Around60
60歳までに経済的自立を獲得し、60歳以降は働かないで、体の動くうちに好きなことを好きなように生きる生き方です。
60歳は還暦です。
現職から引退した後は、残された時間を自由に生きるライフスタイルというものは、昭和の時代ならごく当たり前の世界でした。
しかし、同じく60歳を超えた管理人は、3つの理由で反対です。
みなさんはいかがでしょうか?
- 1 老後暮らしていくお金が足りない
- 2 老後2,000万円不足問題
- 3 毎日が日曜日
- 3-1 Tさんの場合
- 3-2 Kさんの場合
- 4 健康寿命は70歳まで
- 5 宿直さんから聞いた話
- 6 平日のパチンコ店は老人と主婦とフリーターばかり
- 7 まとめ
1 老後暮らしていくお金が足りない
老後になれば、つきあいも減るし、活動領域も狭くなるからお金がかからないというのは、真っ赤なウソです。
生きていく限りお金は必要です。
老後資金は、2,000万円は不足するとした金融リポートは幻となりましたが、誰も公的年金だけで生活できるとは思ってはいません。
経過措置はありますが、もうすぐ年金は65歳完全受給がスタートします。
60歳で完全引退すれば、65歳の年金受給までの5年間を無収入で暮らしていかなければなりません。
地位が高くや収入の多い上級国民以外には、60歳と同時に一切の収入を断つことは不可能だと管理人は思います。
無職世帯の家計収支について、総務省が公表しています。
家計調査報告(家計収支編)2020年(令和2年)平均結果の概要
65歳以上無職世帯を60歳以上無職世帯と読み替えれば、空白の5年間では、毎月256,660円かかることがわかります。
年間3,079,920円!
年金受給までの空白の5年間をこれまでの貯えで、何不自由なく暮らしていければ、もりろんFIRA60は可能と思いますが、ほとんどの世帯では難しいのではないでしょうか?
5年間勤めた人は、平均1,539万9,650円の収入を得ることができます。
しかし、FIRA60の人は、反対に資産のうちから1,539万9,650円を食いつぶしていくわけです。
相当の資産がある人以外は、FIRA60なんて不可能です!
2 老後2,000万円不足問題
65歳から晴れて公的年金が受給できるからといって喜ぶわけにはいきません。
公的年金だけでは、絶対に生活は維持できないからです。
総務省のデータでも、65歳以上は毎月の支出のうち14.3%(36,684円)を資産を取り崩して生活しています。
年間440,208円!
これが長生きリスクです。
厚生年金受給世帯でも、85歳までに8,804,160円もの切り崩しを余儀なくされます。
また、国民年金(老齢基礎年金)受給世帯は、厚生年金受給世帯よりも備えが必要です。
85歳まで長生きしたとしても、累計で30,362,400円の生活費が不足します。
100歳ともなれば、なんと53,134,200円もの不足です
これが老後2,000万円不足問題の本質です。
我が国の国債発行残高は天文学な数字です。
国民1人当たり1,000万円以上の借金と同じです。
そこで、国は公的年金のさらなる延長を目指しています。
早晩70歳受給年齢や75歳受給年齢が取りざたされています。
60歳で退職して楽隠居となるなんて、選ばれし上級国民だけの権利ではないでしょうか?
3 毎日が日曜日
FIRA60となって、すべての仕事を止め、自由気ままに生きる。
仕事に疲れ、ボロボロな毎日の中で、夢のような世界ですが、果たして本当でしょうか?
管理人の周りにもFIRA60となった先輩や同僚がいますが、どうにも毎日が日曜日とはいかないようです。
3-1 Tさんの場合
Tさんは、60歳で退職し、大学講師となるべく奮闘努力していましたが、夢かなわず受け入れてくれる大学はありませんでした。
そこで、毎日が日曜日の人生の選択を行いました。
日課はジョギングと市民農園での畑仕事です。
しかし、生来生真面目一本で生きてきたTさんは、雨の日も風が強い日も休むことなく、ひたすら近所の周りをジョギングしていたそうです。
その結果は3か月で心臓を傷めドクターストップとなったそうです。
退職まで運動もしないで、ひたすら仕事に明け暮れていた身体は、ジョギングに対する耐性がありませんでした。
そこで市民農園に心血を注ぐも、秋口からはできず、半年で終了となりました。
残るは自宅で読書三昧の日々です。
そのあまりに人と接触できない世界に耐えきれず、2年目に短時間再雇用社員として復職しました。
わが社は、退職後の社員が再雇用制度を選ばなくとも、5年間の間に再度再雇用できる制度があります。
Tさんも毎日が日曜日にはとても耐えられなかったようです。
管理人の職場に来たTさんは実に生き生きと仕事をしてくれました。
しかし、大学講師の話が具体化し、1年で辞めてしまいました。
こういった勝手な先輩がいると、現職社員は迷惑千万この上ないです!
おそらくは大学に行っても持たない人だと思います。
3-2 Kさんの場合
Kさんは、管理人と同じ年に満期退職となりましたが、再雇用の道を選ばず毎日が日曜日の人生を選びました。
Kさんは早いうちから株式投資やFXさらには暗号資産にまで手を出していたようです。普通こういった財テクの話は御法度ですが、彼はなんでも話していました。
ところが先日1年半ぶりにばったりと出くわしました。
復職して、再雇用社員として働き始めたそうです。
理由はあんまり暇だからだそうです・・・。
家にいても何もすることがなく、耐えきれなくなって職場復帰です。
60歳を過ぎたら、健康寿命70歳までに自由気ままに生きるなんて、ほとんどの人はできないのではないでしょうか?
すでに60歳までにあらゆる犠牲を払って生きてきた企業戦士には、60歳を超えてから意欲的に何事かに取り組もうとする気力も体力も朽ち枯れています。
FAIRA60は、経済的自立を果たしたといっても、自由な時間を充実して使いこなすこと自体が難しいのではないかと思います。
4 健康寿命は70歳まで
FIRA60では、人生において健康を気にせずアクティブに動ける年齢は70歳までと決めつけていますが本当にそうでしょうか?
管理人の母親は90歳近いですが、今でもアクティブに老人クラブやサークルそして家庭菜園と充実した毎日を過ごしています。
70歳過ぎたらもうダメという発想自体疑問に感じます。
もしそうだったら、政治の世界で70歳以上の議員の活躍も全否定ではないでしょうか?
バイデン大統領は84歳にもかかわらず、あのような立て板に水のような記者会見を行っています。
あまりにも一方的な杓子定規の考え方です。
5 宿直さんから聞いた話
管理人は、現在と或る研究所に再雇用者として勤めています。
警備を厳重にするため、宿直警備を委託しています。
年齢的には70歳超えの人が、3人でローテーションを組んで宿直警備にあたってもらっています。
その方と先日お話する機会がありました。
ぱんぱんさん、身体が動く限り働いた方がいいですよ。
私は今年72歳になります。ここは第3の職場ですが、やりがいを感じています。65歳までゼネコンに勤めていましたが、こうやって働けるのがとてもうれしいです。
収入じゃないんです。健康のためです。3日に1日でも規則正しい生活ができます。
これを辞めたら、必ず健康を害して体がガタガタとなるのは目に見えるようにわかります。
70過ぎても働けるなんて運が良かったと思うしかありません。
健康を維持するために働くという発想はとても新鮮でした。
6 平日のパチンコ店は老人と主婦とフリーターばかり
管理人は再雇用短時間労働を選択したため、現在週休3日です。
給料は安く、とても月平均256,660円には至りません。不足分はこれまで貯えた資産を切り崩しながら暮らしています。(妻の収入はあてにしていません。)
それでも、3連休は暇です。
これが毎日が日曜日では多分私もTさんやKさんと同じく、つらい毎日を過ごすしかないのかなと軽い恐怖心を持ちながら暮らしています。
どうしても暇なので、自然と足が向くのは、パチンコ店です。
しかしそこには驚愕の光景にあふれています。
老人と主婦とフリーターのたまり場です。
まあ、管理人も仲間かと思うとやるせない気持ちになってしまいます。
自由を勝ち取っても行き着く先は、パチンコ店しかないのか・・・。
だったら、粗大ゴミとして扱われようが、邪魔者扱いされようが、再雇用者として生き残り、フェードアウトの下準備をした方がいいと強く思います。
7 まとめ
アメリカのZ世代(1996年以降に生まれた世代)は、すでに9人中1人が老後の生活に不安を抱え、ロビンフッドのような株式投資を始めているそうです。
将来年金の受給年齢はまちがいなく繰り延べとなるはずです。
70歳はおろか、75歳説も浮上しています。
そんな中でFIRA60を実行できる人は、ごくごく限られています。
FIRA60には、3つのリスクがあります。
1 老後資金を食いつぶしてしまうリスク
2 暇な時間を維持できないリスク
3 健康を悪化させかねないリスク
こんなリスクを抱えるのなら、むしろ年金が受給される65歳までは働いておいた方が、絶対にお得だと管理人は考えます。
実際、FIRA60を提唱した方のFacebookには、反対意見がたくさん投稿されています。
管理人もさまざまな偶然が重なり、2022年4月より、と或る大学で非常勤講師の副業の職を得ることができました。
とてもワクワクしています。
収入よりも、次の時代を担う世代にほんの少しでも役に立てるのがうれしくてたまりません。
宿直さんの話が心に沁みました。
FIRA60となって、楽隠居となり、毎日が日曜日となっても何もすることがなく、結局は掃きだめのパチンコ店で腐るほどの無限時間を消費するなんて、あまりにも悲しいです。
それでもみなさんはFIRA60にあこがれますか?
ブログと老後の人生に愛と真の情報を
なお、さまざまな意見はあろうかと思いますが、一つの考え方として捉えていただければ幸いです。
それではまた